出版社内容情報
「日本企業は現金を貯め込みすぎ」という批判は果たして妥当なのか。本書は、様々な論点について、学術的知見をもとにして、企業単位のデータを用いた精緻な分析により解明。
【目次】
内容説明
企業の現金保有については、企業、投資家、場合によっては政治家が、それぞれの立場で、意見を発していることを見かけます。しかしそれらの中には、確たる状況証拠が欠けているものや、思い込みによると思われるものもあるようです。同時に、企業の現金保有は、企業のあり方、コーポレートガバナンス、社会の中での資源アロケーションなどといったさまざまな論点とも関連するものといえます。そこで、本書は、学術的知見をもとにして、企業単位のデータを用いた精緻な分析により、さまざまな当事者が企業の現金保有に対して考えるヒントを提示することを目指します。
目次
第1部 現金の基礎知識と理論的背景(現金とは何か;ケインズから最新の成果まで:現金をめぐる学術研究)
第2部 データで見る日本企業の現金保有(法人企業統計調査:集計データからわかること;さまざまなる企業;上場企業は現金保有を増加させているのか)
第3部 現金保有にまつわる実態と誤解(現金の価値;非上場と上場の狭間;日本企業の過小投資と株主還元問題:現金保有から読み解く上場企業像;内部留保は現金にあらず)
著者等紹介
山田和郎[ヤマダカズオ]
京都大学経営管理大学院准教授。1984年生まれ。2012年、神戸大学大学院経営学研究科後期課程修了、博士(商学)。長崎大学経済学部、立命館大学経営学部などを経て、2022年10月より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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