内容説明
金融政策の一環であるETF購入が始まった当初に、日本銀行が最大の日本株投資家になるなどと誰が予想しただろうか。今ではETF全体の9割近くを日銀が保有するという状態になった。「臨時、異例」の金融政策だったはずのETF購入=市場介入は、なぜ長期化したのか、出口戦略はあるのか。本書はこうした問題について、次の4つの疑問に答える形で解説している。“日本銀行のETF購入とは何か?”“政府の市場介入は必要か?”“株価操作は可能か?”“ETF購入はどうなるのか?”これらの疑問を解くにあたって、1940年代、1960年代の大規模な市場介入を中心とする株価操作の歴史に光明を求め、問題の根源と処方箋を検討する。
目次
第1章 長期化する市場介入―日本銀行のETF購入とは何か?(最大株主となった日本銀行;日本銀行が保有するETF・株式・J‐REIT;2020年を境に株式市場への影響が加速)
第2章 市場と国家―政府の市場介入は必要か?(経済成長と経済政策;振り子の政治経済;民間債務拡大と公的債務拡大)
第3章 市場介入の日本史―株価操作は可能か?(戦後の共同証券;戦前の株価介入;証券民主化運動との比較)
第4章 市場介入の課題と今後―ETF購入はどうなるのか?(希薄化するコーポレート・ガバナンス?;保有株式の効率的維持のための方策;株式市場に非連続的衝撃を与えないための方策)
著者等紹介
平山賢一[ヒラヤマケンイチ]
東京海上アセットマネジメント株式会社執行役員運用本部長。1989年横浜市立大学商学部卒業、94年青山学院大学大学院国際政治経済学研究科修士課程修了、2018年埼玉大学大学院人文社会科学研究科博士後期課程修了、博士(経済学)。1989年大和証券投資信託委託入社、97年東京海上火災保険入社を経て、現職。30年超にわたりチーフストラテジスト、チーフファンドマネジャーとして、内外株式や債券等の投資戦略を策定・運用する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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