内容説明
会計行為は、企業の経済活動を会計情報(会計報告書)として写像(測定)し、それを利害関係者に提供(伝達)する行為である。したがって、企業の経済活動の基盤となる経済社会(産業構造)が変化すれば、会計システム(会計理論と会計ディスクロージャー)も変化を余儀なくされる。本書の目的は、経済社会のダイナミックな変化(経済社会のダイナミズム)が、わが国および諸外国の会計制度をどのように変化させようとしているか(会計制度のパラダイム転換)について、理論、制度および実証の3側面から調査・研究することにある。本書では、わが国および主要諸国における国際会計基準(IFRS)の導入の実態に焦点をあて、わが国および主要諸国の会計理論と会計制度改革について、総合的かつ体系的に調査・研究することにより、わが国のあるべき会計制度を提言してみたい。
目次
本書の問題意識と研究課題
第1部 経済社会のダイナミズムと会計概念の検討
第2部 主要諸国における会計制度改革
第3部 監査制度のパラダイム転換
第4部 パラダイム転換期における企業の会計行動
第5部 総括と展望
著者等紹介
河〓照行[カワサキテルユキ]
1950年山口県に生まれる。1979年神戸大学大学院経営学研究科博士課程単位取得。博士(経営学)(神戸大学)。1978年甲南大学経営学部助手、その後、講師、助教授を経て、1988年甲南大学経営学部教授。1992年~1993年米国テキサス大学客員研究員。2004年~2006年甲南大学副学長。2006年~2013年甲南大学会計大学院長。現在、甲南大学名誉教授。税理士試験委員、公認会計士試験委員、中小企業庁「中小企業政策審議会」臨時委員、金融庁「企業会計審議会企画調整部会」臨時委員等を歴任。中小企業会計学会会長、税務会計研究学会理事。公益財団法人「租税資料館」理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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