内容説明
管理会計は、原価企画などの「日本的管理会計」をいかにして海外移転するかという「外」へのグローバリゼーションにとどまることなく、国際社会のなかで定着している諸制度や行動様式あるいは価値観などの共有化をはかるという、「内」からのグローバリゼーションが必要となっている。本書は、双方向でのコミュニケーションを行うための準備作業として「日本的管理会計」の基本的性格を明らかにする。
目次
序章
第1章 管理会計史研究の課題
第2章 管理会計史と管理会計論史
第3章 会計史と方法―考古学と系譜学
第4章 エマーソン標準原価論の再評価―会計の不可視性の萌芽
第5章 日本的管理会計の可能性―会計における可視性と不可視性
第6章 原価企画と製品開発マネジマント―会計機能の分散化と統合化
第7章 管理会計研究の射程
終章 「ナレッジ」から「ウィズダム」へ