内容説明
本書は、アメリカにおける暖簾の会計が、いかに20世紀はじめの経済的・社会的環境に影響を受けてきたか、そしてそれがいかに現在の会計を規定しているかを述べようとしたものである。結果として、19世紀から20世紀にかけての世紀転換期の合併運動、合併運動を契機としたトラスト問題の発生とその収束、そして大規模株式会社の合法性の獲得という一連の事象は、アメリカの暖簾会計にきわめて大きな影響を有しており、現在を少なくとも部分的に規定しているということが結論づけられる。
目次
第1章 経済環境と会計環境
第2章 20世紀初頭の暖簾の会計理論
第3章 1920年代の暖簾の会計理論
第4章 暖簾の理論―制度派経済学からの視点
第5章 暖簾の制度―税法の影響
第6章 会社法と無形資産会計の実務
第7章 無形資産開示実務―公開性政策の視点より
結章 暖簾会計の形成