目次
「核抑止力」論を乗り越えるために―世界の真の対抗軸を見極める(根は一つ。人間の命をどう考えるのか;世界の真の対抗軸を見極める;プーチンの戦争犯罪に便乗する火事場泥棒たち;核兵器禁止条約を生み出した「4つの不可逆な流れ」;大国の恫喝に屈することなく成立した核兵器禁止条約;核兵器禁止条約を求める署名は民主主義の証し;「失敗した核抑止政策に後戻りすることはしません」;「核抑止」というのは「核脅迫」にほかならない;プーチンと同じ側に立つ敵基地攻撃能力論;「核抑止力」に対する最大の批判とは;「核兵器使用から逃れる唯一の方法は、それを廃絶すること」;世界が日本国憲法の立場に追いついてきた;パンデミックと核兵器禁止条約の発効;「核の傘」の下にある核兵器依存国でも変化の兆し;憲法を守り切れるかどうかの正念場の日本;一国一票の国連緊急特別総会でロシア非難決議;「力の支配」に対しては「法の支配」で対峙;許し難い“火事場泥棒的便乗犯”たち;3対2対5の壁をどうやってうち破るか;「人間の尊厳」を巡る私たちのスタンスにかかっている)
質問に答えて(Q 日本のマスコミはロシアの行為に対して「侵略」と言わずに「侵攻」と言っていますが、なぜなのですか。;Q 民医連では無料低額診療に取り組み、「あなたはいていいんだよ」と訴えていますが、そういうメッセージの内容が有権者に伝わるにはどうすればいいのでしょうか。;Q 「敵基地攻撃能力」についてです。敵の中枢を叩くというのは例えば中国なら北京を、ロシアならモスクワをということですけど、逆に言うと敵から見れば東京を攻撃するということになります。これは非常に無責任だと思うのですが、どのように考えればいいのでしょうか。;Q 「核共有」に関連してですが、1950年代にソ連が日本に侵攻して沖縄を占領することを想定した場合、海兵隊は敵に沖縄の基地を使わせないために米軍の核爆弾で沖縄を破壊するという計画が実際にあったそうです。それは先生もご承知だと思うのですが、そういう解釈でよろしいのでしょうか。;Q 維新や自民の支持層の中には、元々の「勝ち組」として維新の側についている人たちとは対極的な人びと、つまり結構生活の厳しい人たちも支持層にいるのではないかと言われていますが、その背景には何があるのでしょうか。)
「人間の尊厳」を合言葉に社会と政治を変える―コロナ、核兵器禁止条約、ウクライナ、そして平和憲法
原水爆禁止2022年世界大会 広島宣言
「核兵器のない世界への私たちの誓約」―核兵器禁止条約第1回締約国会議 ウィーン宣言(全文)
著者等紹介
冨田宏治[トミダコウジ]
関西学院大学法学部教授。1959年生まれ。名古屋大学法学部卒。名古屋大学法学部助手、関西学院大学法学部専任講師・助教授を経て、1999年より現職。専攻は日本政治思想史。学生時代より原水爆禁止運動に参加し、2006年より原水爆禁止世界大会起草委員長を務める。大阪革新懇代表世話人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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