出版社内容情報
時価会計の導入は多くの企業の業績を圧迫し「時価ショック」現象を生起させ経営転換を迫っている。2001年3月決算データから現状を分析し、減損導入を含め今後の展開を予測。
内容説明
本書は、2001年3月期決算で具現化した時価会計の諸現象を分析し、バランスシートの裏側に潜む真実を明らかにする。銀行をはじめ、ゼネコン、一般メーカーなど、1つひとつの企業の決算数字にメスを入れた。時価会計が今後どうなるのか、土地の時価会計や減損会計も念頭に置き今後を展望する。
目次
第1章 時価会計の考え方とその仕組み
第2章 2001年3月期決算で何が起きたのか―大規模に出てきたエクソダス現象
第3章 不安定に上下動する株主資本
第4章 時限爆弾を抱え込んだ銀行
補論 なぜハードランディング・シナリオを想定するのか
第5章 時価会計の今後と減損会計
著者等紹介
菊池誠一[キクチセイイチ]
1945年香川県生まれ。1970年京都大学法学部卒業。この間、1968‐69年米国留学(サンケイ・スカラシップ給費派遣生)。1970年日本経済新聞社に記者として入社、英文部、東京経済部、産業部で通産省、運輸省、財界、建設・住宅・不動産業界、繊維・化学業界、経営問題などを担当。1983年格付機関の日本公社債研究所(現、格付投資情報センター)に出向、シニア・アナリスト。1992年チーフ・アナリスト兼国際格付部長。1995年北海道大学経済学部客員教授。2000年流通科学大学商学部教授(担当、企業ファイナンス・企業評価論)
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