出版社内容情報
1.17から1ヶ月、被災地では何が起ったのか。精神科医ら39人が綴る内側からのドキュメント。
中井久夫(なかい・ひさお)
1934年奈良県に生れる。京都大学医学部卒業。現在 甲南大学文学部人間科学科教授。著書『中井久夫著作集――精神医学の経験』全6巻別巻2(岩崎学術出版社、1984-91)『最終講義――分裂病私見』(みすず書房、1998)ほか多数。訳書にエレンベルガー『無意識の発見』上下(共訳、弘文堂、1980)のほか、みすず書房からはサリヴァン『現代精神医学の概念』『精神医学の臨床研究』『精神医学的面接』『精神医学は対人関係論である』『分裂病は人間的過程である』、ハーマン『心的外傷と回復』、バリント『一次愛と精神分析技法』、さらに『現代ギリシャ詩選』『カヴァフィス全詩集』『リッツォス詩集 括弧』、ヴァレリー『若きパルク/魅惑』などが刊行されている。最近作にはヤング『PTSDの医療人類学』(共訳)『エランベルジェ著作集』(全3巻)がある。
内容説明
半ば火にあぶられたオリーヴの木、水分をしたたかに含んだこの一本のオリーヴが、火元の病院から風下の家を守った。「この木のおかげで私の家は焼けなかったのですよ」と狭い小路からおばさんが出てきて言った。この病院の47名の患者と院長の母堂とは、当直医1名ナース2名他1名より成る職員の努力で、全員救出された。
目次
震災下の精神科救急
阪神大震災・神戸大精神科を応援して―九大精神科の場合
災害がほんとうに襲った時
被災地のカルテ
心的外傷反応に対処する―心理教育的アプローチの試み
震災私記―非日常と日常とをつなぐもの
震災後の清明寮にて
阪神大震災における看護部の対応―特にメンタルヘルス・ケアの観点から
災害時の院長日記
それぞれの場所で〔ほか〕
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