内容説明
敗戦直後の日本―人心は荒廃し、本来そのよすがとなるべき宗教もまた渾沌と混乱の中にあった。本書は、そのような時節に宗教界・思想界の巨星たちによってなされた日本人の宗教と信仰心、そしてその展望についての論議を記したものである。当時教界に幾多の示唆を与えた名著を復刊。
目次
1 宗教について(座談)
2 宗教的信について(座談)
著者等紹介
鈴木大拙[スズキダイセツ]
仏教学者。1870年、石川県に生れる。東京帝国大学文科大学哲学科選科修了。文学博士。東京帝国大学文科大学講師、学習院教授、大谷大学教授等を歴任。禅に関する論考の多くを英語で著した国際的仏教学者。文化勲章受賞、タゴール生誕百年賞受賞
柳田謙十郎[ヤナギダケンジュウロウ]
哲学者。1893年、神奈川県に生れる。京都帝国大学文学部哲学科選科修了。文学博士。弘前高等学校教授、台北帝国大学助教授、大谷大学教授、龍谷大学・同志社大学・高野山大学講師等を歴任。戦後西田哲学からマルクス主義唯物論に転じ、平和運動、労働者教育に力を尽した。1983年没
務台理作[ムタイリサク]
哲学者。1890年、長野県に生れる。京都帝国大学文科哲学科・同大学院修了。文学博士。台北帝国大学教授、東京文理科大学教授、慶應義塾大学教授等を歴任。西田幾多郎・フッサールに師事し、独自のヒューマニズム哲学を展開した。勲二等瑞宝章受章。1974年没
小野清一郎[オノセイイチロウ]
法学者。1891年、岩手県に生れる。東京帝国大学法科大学独法科卒業。法学博士。東京帝国大学法学部教授、東京第一弁護士会会長、法務省特別顧問、東京大学名誉教授等を歴任。客観主義の法哲学・刑法理論を展開した法学者。仏教研究者でもあった。文化勲章受章。旭日大綬章受章。1986年没
下村寅太郎[シモムラトラタロウ]
哲学者。1902年、京都市に生れる。京都帝国大学哲学科卒業。文学博士。東京文理科大学教授、東京教育大学教授、学習院大教授等を歴任。西田幾多郎・田辺元に師事した数理哲学者。科学、芸術・美術史に造詣が深い。日本学士院賞受賞。1995年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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