内容説明
独ソ戦の火ぶたを切った「バルバロッサ」作戦前夜、両軍はいかなる状況下にあったのか?はじめて白日のもとにさらされる、驚くべきソ連軍の内実。1941年、ドイツは未曾有の奇襲作戦「バルバロッサ」を発動させ、ソ連への大侵攻を開始した。優勢だったはずの装備・人員にもかかわらず、ソ連軍はこの独ソ間の最初の戦闘において、あっけなく崩壊してしまう。ソ連の緒戦敗退、その本当の理由とは何か?いまだに諸説入り乱れる独ソ戦史上の一大トピックを、近年ロシアにおいて取材された膨大な量の一次資料、そして冷静な分析眼によって徹底検証する驚異の1冊。日本初公開写真・資料を多数掲載。写真115点、カラー塗装収録。
目次
第1章 ドイツ国防軍(バルバロッサ作戦の準備;兵器と装備)
第2章 開戦前夜の赤軍(赤軍の統帥機関;戦略・作戦計画;動員展開;士官;狙撃科;砲兵;機甲科)
塗装とマーキング
著者等紹介
コロミーエツ,マクシム[コロミーエツ,マクシム][Коломиец,Максим]
1968年モスクワ市生まれ。1994年にバウマン記念モスクワ高等技術学校(現バウマン記念モスクワ国立工科大学)を卒業後、ロシア中央軍事博物館に研究員として在籍。1997年からはロシアの人気戦車専門誌『タンコマーステル』の編集員も務め、装甲兵器の発達、実戦記録に関する記事の執筆も担当。1999年には自ら出版社「ストラテーギヤKM」を起こし、「フロントヴァヤ・イリュストラーツィヤ」誌を2000年から定期刊行中。最近まで内外に閉ざされていたソ連側資料を駆使して、独ソ戦の真実に迫ろうとしている
マカーロフ,ミハイル[マカーロフ,ミハイル][Макаров,Михаил]
1960年生まれ。スターヴロポリ高等軍事通信学校卒業の職業軍人(現在、中佐)で、ロシア軍戦略ロケット軍総本部に勤務中。正規の軍務の傍ら、戦史、とりわけソ連軍の機構組織や部隊編制の変遷の歴史を研究
小松徳仁[コマツノリヒト]
1966年福岡県生まれ。1991年九州大学法学部卒業後、製紙メーカーに勤務。学生時代から興味のあったロシアへの留学を志し、1994年に渡露。2000年にロシア科学アカデミー社会学・政治学研究所付属大学院を中退後、フリーランスのロシア語通訳・翻訳者として現在に至る
斎木伸生[サイキノブオ]
1960年12月5日生。東京都出身。早稲田大学政治経済学部博士課程修了。外交史と安全保障を研究、ソ連・フィンランド関係とフィンランドの安全保障政策が専門。現在は軍事評論家として、取材、執筆活動を行っている
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