出版社内容情報
1943年初頭、スターリングラード包囲環内側のドイツ第6軍は破滅した。しかし、これでいまや弱体となったドイツ軍の危機は去らなかった。戦線を突破したソ連軍はさらにドイツ軍南翼を分断、“A”,“B”および“ドン”の3個軍集団、計100万人の懺滅を意図していたのだ。この潜在的脅威に際してヒトラーの死守命令を回避、戦車部隊本来の機動作戦によってソ連軍に多大な損害を与え、ひいては東部戦線に安定をもたらしたのが智将マンシュタイン元帥率いる南部軍集団とハウサー大将麾下のSS戦車軍団だった。本書はこのときの戦いの焦点となった、1943年1月ー3月における工業都市ハリコフを巡る争奪戦をドイツ側から捉えた写真を中心に構成されたフェドロヴィッツ刊の著作の日本版である。イラストレーターでモデラー^でもある著者は未発表あるいは鮮明さを優先して写真をセレクト、模型製作の参考となるようディテールの再現を重視したレイアウトを行っている。国防軍と武装SSの多彩な車両が登場し、冬季戦闘の様相を知るのにも絶好の書となっている。自身の手によるカラー塗装図50点以上も併載されている。
内容説明
スターリングラード包囲環でのドイツ第6軍壊滅から“ツィタデレ”作戦まで。この間における独ソ両軍の東部戦線の戦いの帰趨を決定したのは、ウクライナの工業都市ハリコフを巡る3度目の争奪戦だった。本書はこの戦いをドイツ側から捉えた写真を中心にして、1942年末から1943年初頭にかけての機甲部隊と擲弾兵たちの冬季戦闘の様子を時系列に沿って再現した。モノクロ写真約650点、カラー塗装図50点以上、作戦地図3点を収録。