内容説明
家族、同僚、隣人。近しい関係からみた革命。革命の嵐が吹き荒れた毛沢東時代。草の根に生きる普通の人々にとって、革命とは一体、何だったのか。人々はどのように権力と付き合いながら暮らしていたのか。性や愛、家族との絆、友情などに溢れた親密性の空間はどう変わったのか。日記や手紙、口述資料などを用いて考察する。
目次
序章
第一部 婚姻、性と権力(革命とジェンダー関係:1949~1953年―江西省の離婚事例を通して;中華人民共和国婚姻法と革命軍人の婚姻問題;人民公社期の農村における婚姻関係の変容;人民公社期の村落における両性関係―浙江省海寧市聯民村を事例として)
第二部 革命の論理と家族の絆(夫婦の感情と結婚生活―家族間の手紙に基づく分析;ある小資産階級家庭の生存戦略と親子関係:1965‐1972)
第三部 社会生活の空間における親密性と革命(若き女性同志たちの悩み―毛沢東時代に日記を書くこと書かないこと;政治と娯楽―建国初期の都市社会におけるダンスの興隆;「おばあさん保母」からみる村落内部の託児活動―大躍進前後、黒竜江省の事例;「共餐」をめぐる革命と私的人間関係―1960年河北省の資料から)
著者等紹介
鄭浩瀾[テイコウラン]
慶應義塾大学総合政策学部准教授。慶應義塾大学政策・メディア研究科博士後期課程修了、博士(政策・メディア)。専門分野:中国近現代史、中国地域研究。『中国農村社会と革命』(慶應義塾大学出版会、2009年、第26回大平正芳記念賞受賞作)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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