目次
序
第1章 「流水文」の先行研究と連続構造
第2章 時間軸に沿って継起的に起こる出来事と連続構造
第3章 性質・状態性叙述の標点節を含む連続構造
第4章 判断、説明、評価と連続構造
第5章 「流水文」とその修辞的特徴
第6章 日本語の「長い文」の規範
第7章 歴史的経緯素描
付録 現代中国語における“是”の文脈における機能
結論
著者等紹介
橋本陽介[ハシモトヨウスケ]
1982年埼玉県生まれ。慶應義塾志木高等学校卒業。慶應義塾大学大学院文学研究科中国文学専攻博士課程単位取得。博士(文学)。専門は、中国語を中心とした文体論、テクスト言語学。現在、お茶の水女子大学基幹研究院助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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オオタコウイチロウ
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中国人日本語学習者に頗るよくある、終止形使用時の読点の誤用(あるいは、読点での連用形の不使用)に出くわすたびに、このような研究はないかと思っていたが、本書はドンピシャだった。小説テクストの複文を材料にした実証とともに、六章が日本語教育の面で、付録が中国語翻訳の面で、強く参考になる。余談だが、やはり竹内好の翻訳は、中国語の原理を身体で体感した、機能的な名訳なのだが、彼自身の思想に引きずられてそれが見えづらくなってもいる。藤井氏の批判が単なる言いがかりに過ぎないのは、この本の研究からも証明できる。2021/12/08