出版社内容情報
カリン・スローター[カリンスローター]
著・文・その他
鈴木美朋[スズキミホウ]
翻訳
内容説明
乱射事件の夜、何者かが自宅に侵入した。事件後、口を閉ざす母親は、有無を言わさずにアンディを家から逃がす。不安と恐怖のなか指示されるままにアンディが辿り着いた貸倉庫には、逃走用の古い車と24万ドルもの札束、母の写真付きの偽の運転免許証が用意されていた―。母親は政府の謀報員か、殺し屋なのか?嘘のかけらを集めたとき、驚愕の真実が明らかに!MWA賞受賞作家の最新作。
著者等紹介
スローター,カリン[スローター,カリン] [Slaughter,Karin]
エドガー賞にノミネートされた『警官の街』をはじめ、“ウィル・トレント”シリーズや“グラント郡”シリーズで知られるベストセラー作家。これまで18作以上の作品を発表し、120カ国以上で刊行され、累計発行部数は全世界3500万部を超える
鈴木美朋[スズキミホウ]
大分県出身。早稲田大学第一文学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
158
上下巻、800P弱一気読みしました。予想外の展開で面白く読みましたが、カリン・スローター・ジャンキーに成る程は、嵌りませんでした。人気のウィル・トレント シリーズ を読まないとダメなのかな? 著者は、そこそこ美形です。 https://www.karinslaughter.com/2019/04/04
のぶ
84
下巻に入り、上巻の冒頭で起きたショッピングモールでの銃乱射事件が、思わぬ展開を見せてきた。残されていた古い車と24万ドルの札束に、母の写真付きの偽の運転免許証を手に逃亡を続けながら、真相を追うアンディ。怪しげな人物が登場する中、次第に真実が見えてくる。作中に挿入される1986年の事実から、母のローラは過激派グループメンバーと関係する過去が明かされる。全体を通し冒頭の衝撃的な事件から展開してゆく物語が、自分の思わぬ方向に進み、混乱する部分もあったが、カリン・スローターらしい作品に仕上がっていたと思う。2019/02/12
future4227
54
母親の指示に従い逃亡する娘。僅かな手掛かりを手繰り寄せながら州から州へと逃避行。執拗に追いかけてくる謎の男。行く先々で、自分が知っている母親とは全く違う女性像がかけらのように次々と明らかになる。過去と現在が交互に描かれるダブルストーリーだったのが、徐々に1つの話に繋がっていく様は見事と言うしかない。彼女のかけらが揃ったとき、本当の姿が見えてくる。ミステリーサスペンスとしても面白い。ある女性の壮絶な人生を描いた人間ドラマとしても面白い。そして何よりも、母と娘の愛の物語としての余韻も残してくれる所が最高だ。 2019/03/28
ほちょこ
38
つまり彼女のかけらはムスメってこと?弱々しく、彼氏依存のような小娘がやっぱり悪は悪と気付き、苦しみながらも立ち向かい、過去に決別して生き抜いていく、それでも過去は追いかけてくる、追いつき、追い抜かれ、頑張れ!と叫びたくなるフィナーレでした。2019/01/27
たまきら
36
罪が重いのはどちらだろう。利用する側?操られて実行犯となる側?作者が上巻で書いた短い言葉が、登場人物全てを照らす。私たちは、大いなる幻想の上で踊らされているのかもしれない。そして、自分自身ですら自分の全ての「かけら」を拾い集めることはできないのかもしれない。それでも自分らしく生き延び、自分自身の指針を貫く女性の姿が愛しい作品だった。しかし…この作者の世界に登場する男って、み~んなろくでなしなんだよな~。2019/05/15