いばらの髪のノラ〈3〉世界の器

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いばらの髪のノラ〈3〉世界の器

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  • サイズ 46判/ページ数 336p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784494028450
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8093

出版社内容情報

ノラに〈黄金の心臓〉を手に入れることはできない。だから、棲み家にも帰れない。棲み家にいても、地面の上でも、だれに会ってもノラは、失敗することしかできない。心臓が暴れている。こんなにおどろきつづけているのだから、とっくに魔法は起きていていいはずだった。けれどもノラの心臓は、まともに脈を打つことすら、できないでいた。起こりかけてはねじまがり、消えてはよみがえる魔法が、ノラのなかで行き場を求めて吹き荒れる。
「……ああああぁあ」地面に顔をすりつけて、ノラは泣いた。涙で魔法がみんな溶けてしまえばいいと思った。そうすればもうノラは、どこにも行けなくなる。なにも望むことができなくなる。(ごめんなさい。最初から、なにもほしいなんて思わなければよかった。なんにも、しなければよかった)棲み家の北の塔で、じっとしていればよかった。足首の鈴が鳴ることがないように、じっといつまでも、息をひそめていればよかったのだ。そうしたら、なにも起こらずにすんでいたのに。
……大きな魔法が働いて、ノラたちは〈あかつきの町〉の僧院にいた。言葉を話すゾウたちの僧院で、ノラは父の墓と、父が書き残した本がここにあることを知る。この町は、神炉の火をたくわえる研究をしていた人間たちの町だった。図書館で父の本を見つけるが、書かれていたことに打ちのめされるノラ。
――ノラ。すべての魔女は、世界の器になる。器が必要になろうとしている。
おだやかなのに、その声はとても厳しかった。その響きは似ていた、〈ラ〉に、セムに、キサラに、ミダに、ホゥカに、ウラナさんに。たくさんの声に似ていて、けれども、だれとも似ていなかった。
――あなたの歩いてきた世界の入れ物に、あなたはなる。その器が、世界を新しくする。
どういう意味なのか、ノラにはわからない。ただ、知らない響きのその声が、苦しくなるほどなつかしかった。
――さあ、行かなくては。
ノラの肩を見えない手が押す。その力は、悲しくなるほどかすかだ。
食べものをもとめて暴走する神炉は、〈あかつきの町〉を破壊しながら、ゾウたちの僧院をめざす。生け贄になることから逃げ出した男の子・モモがいるのだ。リンゴはモモを守るために、神炉の前に立ちふさがる。そして、神炉は光の束となってリンゴを取りこんでしまう。リンゴは神炉に食べられてしまった。絶望するノラだが、シュユ・シンの助言により、リンゴを助けるためのただ一つの方法を選ぶ。

内容説明

神炉のかたちが光の繊維になった。何千条という光の糸になって、ぴったりとリンゴをつつみこむ。燦然とかがやきながら、音楽のように、たなびいて、消えた。ノラの心臓は痛いほど暴れている―。はじめて神炉の恵みをうけた“あかつき”の町で、ノラは父が書き残した本のなかに“黄金の心臓”の手がかりを探す。魔女と人間が共に生きるその道筋は―。シリーズ完結。

著者等紹介

日向理恵子[ヒナタリエコ]
1984年兵庫県生まれ

吉田尚令[ヨシダヒサノリ]
1971年大阪府生まれ。絵本や書籍の挿画などを手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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coldsurgeon

5
魔女になるために、黄金の心臓を手に入れるために旅を続けるノラは、目的の町に、なにかの魔法の力で着いてしまう。そこで知り得た亡き父が残した本に記された言葉に、多くの人の人生が翻弄される。「すべての魔女が、世界の器になる。」という言葉が意味することは、何か。読後、分からずにいる自分が、物語から取り残されたのだろうか。いつか読み終えるであろう孫娘と、語ろうかと思う。2024/10/31

必殺!パート仕事人

1
ラピュタあり、ナウシカあり、という感じ。挿絵の感じも。2024/09/24

Miii

0
★★★☆☆ 謎な部分が残りましたが、飲み終わりました。 始めっから黄金の心臓は必要なかった。 姉妹が仲良かったとしても、父を探しに地上へ降り立っただろうなと思いました。 あと挿絵が気に入りました。みんなが笑っている姿を見たかったです。2025/03/22

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