出版社内容情報
1945年8月9日。一発の原子爆弾が長崎に落とされた日、12歳の父は中学校での試験を終え、疎開先の隣町へ帰る列車に乗れたことで一命をとりとめた。爆心地から800mの場所にあった中学校は全壊し、同級生の3分の1が帰らぬ人となった。
原爆から逃れ、平穏な一生を送ったと思っていた父は、しかし被爆者だった。父の死後、見つかった父の被爆者手帳には、ぼくの知らなかった「あの日」とそこからはじまった父の葛藤の日々が残されていた。
被爆地で生き抜いてきた父の思いと、隠し続けられたぼくの名前のひみつ。
やがて解き明かされる真実にたどり着いたとき、ぼくは……。
長い時を経て、原爆被爆者の言葉にできなかった思いが、今、静かに胸に迫る。
内容説明
父さんは、伝えたかったはずだ。8月9日、長崎で起きたことを。被爆地で生き抜いてきた父の思いと、隠し続けられたぼくの名前のひみつ。やがて解き明かされる真実にたどり着いたとき、ぼくは…。長い時を経て、原爆被爆者の言葉にできなかった思いが、今、静かに胸に迫る。
著者等紹介
森越智子[モリコシトモコ]
1958年北海道生まれ。文芸誌の編集を経て、子どもの権利条約の普及、民間による「子ども白書」や「ピースマップ」の作成など、子どもの人権と平和に関する活動を続ける。日本児童文学者協会会員・日本ペンクラブ会員
大野八生[オオノヤヨイ]
1969年千葉県生まれ。女子美術短期大学卒業。幼い頃から植物に親しみ、植物に関わるさまざまな仕事を経て造園家として独立。雑誌・書籍などでイラストレーターとしても活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。