出版社内容情報
太平洋戦争末期、激しい砲火の中で、小妖怪キムジナーに助けられた沖縄の少女の物語。平和を願う絵本。 SLA選定/JLA選定
内容説明
これは、おきなわにすんでいるさちこという女の子のはなしです。「おおきな木にはキジムナーがすんでいるんだよ」おばあさんは、さちこにはなしてくれます。「キジムナーは、よるになると木のなかからでてきて、しまのまわりをとびまわっているよ。さっちゃんのことも見まもってくれるさあ」。生命の尊厳と基地問題の本質を鋭く問います。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gtn
27
無辜の民衆が最も犠牲になった沖縄。そして、未だに負の遺産を一身に背負わされている沖縄。だが、将来、必ずキジムナーが守ってくれる。キジムナーには、悲哀をあじわった者を幸福にする使命がある。2022/12/01
ほんわか・かめ
18
おばあさんとカリエスという難病を患っているさっちゃん。戦禍の中でキジムナーに助けられるお話。《いくさの中では、力の強いものは大切にされるが、わしら弱いものはじゃまにされる》《人を殺す兵隊より、米や野菜を作る農民のほうがえらい》《てっぽうをもった人はてっぽうをもった人にたおされる》〈1996/童心社〉2022/06/28
ヒラP@ehon.gohon
10
【再読】大人のための絵本2022/05/14
おはなし会 芽ぶっく
9
太平洋戦争下、キジムナーに助けられた沖縄の女の子のおはなし。キジムナーとは小妖怪のことだそうです。2019/06/04
ヒラP@ehon.gohon
6
以前に『おきなわ島のこえ』を読んだときに紹介された絵本です。 あちらは原爆の悲惨さを伝えることに使命感を持たれた丸木俊さんたちの作品でしたが、この絵本は田島征彦さんの激しい思いが絵と文章に炸裂しています。 どちらも正直言って読むのに勇気がいる作品ですが、子どもたちにはしっかりと伝わると思います。 2010/07/21