出版社内容情報
養護学校四年生のあつおは、漁師の子の友情にささえられ、海を渡って沖の小島へ初めての冒険に出た。 JLA選定
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫綺
98
図書館でタイトルを見て、某スポーツ選手の「アツオー!!」が頭に浮かび、手に取る。養護学校の生徒と近くに住む漁師の子どもとの熱い友情の物語絵本。絵も素朴で友情も素朴で感動的!!2017/08/12
遠い日
15
あつおが、心の声を聞き続けていた木の人形、すなきちは、あつおが本気の勇気を振り絞った時に、消えた。自らも誰かの助けがなければ生活に欠くところが多いあつおだが、誰かのために身を投げ打つことが自然にできた時には、すなきちはもう必要がなくなったのだ。友情に勝るものなし。2018/09/29
紅花
15
脳性麻痺と思われる「あつお」と「なみた」の友情。体が他の人のように動かない「あつお」の心情ばかりでなく、あつおを障がい者としてではなく、最初から普通の友だちとして接する「なみた」の心もみんなに持って欲しいと思う。人間同士、どんな立場やハンデがあっても、常に一方的に助ける、助けられるという関係でないことも。2016/03/12
ヒラP@ehon.gohon
14
発達障害者の生活介護施設で働く立場で再読しました。少し古いところもありますが、心に突き刺さってくる絵本です。 2019/07/11
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
9
今江祥智さんの『はじまり はじまりー絵本劇場へようこそ』で紹介されていた本。足の悪い男の子あつおが、車椅子から転げ落ちた時に、砂の中から木の人形を拾う。人形に「すなきち」と名づけ、いつも一緒にいた。あつおは、島の男の子なみたと友だちになり、二人で冒険するが誰かのために勇気を出すことができた時、「すなきち」は必要なくなった。友情を通して、彼らの成長を語るおはなし。2020/04/07