Hitotsubashi business review b
日本のものづくりの底力

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  • サイズ A5判/ページ数 302p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784492522127
  • NDC分類 509.21
  • Cコード C3034

出版社内容情報

日本のものづくりは衰退の道をたどるのか、復活の可能性はあるのか。現場を知り尽くした専門家が客観情報に基づいて徹底分析。

日本の現場の暗黒時代は終わるだろう。今は夜明け前だ!

「では、今後の20年の展望はどうか。さまざまな競争力ファクターの長期趨勢から考えて、1990年代から続いた国内現場にとっての「暗黒の時代」は終わりつつあると筆者は見る。少なくとも能力構築を諦めない優良現場にとって、次の20年は、過去20年よりは明るい時代になると予想する。すなわち、いまは「夜明け前」の状況と筆者は考える。」(本文より)

エレクトロニクスをはじめとする、日本のものづくりの退潮が言われて久しい。本当に日本の製造業は衰退の道をたどるだけなのか、再び国際競争力を取り戻す道はあるのか。ものづくり現場を知り尽くした論客が一堂に会して、現場の生の情報や客観的データ分析をもとに、独自の視点から日本の競争力の現状を認識し問題点を分析する。
経営者には、論理なき悲観論で思考停止するのではなく、冷徹な危機感の下で自ら分析することの必要性を説き、ビジネスパーソンには、浅慮な悲観論、安易な擁護論を払拭させる論旨を展開する。

主な執筆者:
藤本隆宏(東京大学教授)、新宅純二郎(東京大学教授)、青島矢一(一橋大学教授)、小池和男(法政大学名誉教授)、中沢孝夫(経済評論家)、延岡健太郎(一橋大学教授)、軽部大(一橋大学准教授)、奥野正寛(東京大学名誉教授)、西村清彦(東京大学教授)、ほか。

第?T部 ものづくり現場力の歴史的起源
第1章 戦後70年の歴史から考える 日本のものづくり──2030年への展望(藤本隆宏)
第2章 高業績職場と人材の真の力(小池和男)
第3章 鐘紡・武藤山治の工程遡り調査──前工程重視の工程間の「流れ」思想(桑原哲也・芦田尚道)

第?U部 グローバル競争への対応
第4章 日本企業の海外生産を支える産業財輸出と深層の現地化(新宅純二郎・大木清弘)
第5章 東アジアに広がる中小企業とものづくりの仕組み(中沢孝夫)

第?V部 複雑化への対応
第6章 日本企業の価値づくりにおける複雑性の陥穽(延岡健太郎・軽部 大)
第7章 人工物の複雑化と製品アーキテクチャ(奥野正寛・瀧澤弘和)

第?W部 政府と金融機関のあり方
第8章 市場の自然淘汰は機能しているか──1990年代の日本経済からの教訓(西村清彦・中島隆信・清田耕造)
第9章 環境、エネルギー、産業競争力の両立を考える──ミクロの視点の重要性(青島矢一)

【著者紹介】
藤本 隆宏(フジモト タカヒロ)
東京大学大学院経済学研究科教授
1955年東京都生まれ。東京大学経済学部卒業。ハーバード大学ビジネススクール博士課程修了(D.B.A.)。三菱総合研究所などを経て現職。主な著作:『生産システムの進化論』(有斐閣)、『生産マネジメント入門』『日本のもの造り哲学』(いずれも日本経済新聞社)、『能力構築競争』(中公新書)、『ものづくりからの復活』(日本経済新聞出版社)。

内容説明

現場の暗黒時代は終わるだろう。今は夜明け前なのだ。浅慮な悲観論、安易な擁護論を排し、ものづくり現場を知り尽くした論客が徹底分析。

目次

第1部 ものづくり現場力の歴史的起源(戦後70年の歴史から考える日本のものづくり―2030年への展望;高業績職場と人材の真の力;鐘紡・武藤山治の工程遡り調査―前工程重視の工程間の「流れ」思想)
第2部 グローバル競争への対応(日本企業の海外生産を支える産業財輸出と深層の現地化;東アジアに広がる中小企業とものづくりの仕組み)
第3部 複雑化への対応(日本企業の価値づくりにおける複雑性の陥穽;人工物の複雑化と製品アーキテクチャ)
第4部 政府と金融機関のあり方(市場の自然淘汰は機能しているか―1990年代の日本経済からの教訓;環境、エネルギー、産業競争力の両立を考える―ミクロの視点の重要性)

著者等紹介

藤本隆宏[フジモトタカヒロ]
東京大学大学院経済学研究科教授。1955年東京都生まれ。東京大学経済学部卒業。ハーバード大学ビジネススクール博士課程修了(D.B.A.)。三菱総合研究所などを経て現職

新宅純二郎[シンタクジュンジロウ]
東京大学大学院経済学研究科教授。1958年生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。学習院大学経済学部助教授、東京大学大学院経済学研究科准教授を経て現職

青島矢一[アオシマヤイチ]
一橋大学イノベーション研究センター教授。1965年静岡県生まれ。87年一橋大学商学部卒業。89年同大学大学院商学研究科修士課程修了。96年マサチューセッツ工科大学スローン経営大学院博士課程修了(Ph.D.)、一橋大学産業経営研究所専任講師、一橋大学イノベーション研究センター准教授等を経て、2012年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

62
「ものづくり」という観点から日本の企業のケーススタディを行っているものです。最初は歴史的観点からの分析、二番目はグローバルということで主にアジアでの進出の状況、三番目は複雑化への対応ということでアーキテクチャの分析、最後は政府と金融機関のかかわり方ということで各分野の専門家が分析しています。ただ書いている人が別々なので若干内容に差があるような気がしました。ただ日本の企業がどのような立ち位置にあるのかを確かめるにはいい本でしょう。」2015/07/09

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