出版社内容情報
週刊東洋経済の人気連載の書籍化企画。
創業家の御曹司であるが故の葛藤、巨大企業の針路を決める重圧……、
知られざる逸話の数々から、その世界最大級の自動車メーカーを率いる男の実像に迫る
一気読み必至のビジネス・ノンフィクション!
トヨタという巨大企業のトップが日々見る風景、挑戦、葛藤を知ることで、
日本人ビジネスパーソンであることに誇りを持てるようになる1冊。
内容説明
トヨタを牽引する男は何を見ているのか。知られざる内面に初めて迫るビジネス・ノンフィクション。
目次
第1部 人間(原質―いかに育ったのか;居場所―もう1つの顔;ルーツ―なぜぶれないのか;心象―イチローとの対話)
第2部 経営者(門出―逆風に抗して;試練―リコール事件に鍛えられる;慢心―何を恐れているのか;転換―何を改革したのか;発想―上から目線を廃す;未来―どこに向かうか)
著者等紹介
片山修[カタヤマオサム]
愛知県名古屋市生まれ。経済、経営など幅広いテーマを手掛けるジャーナリスト。鋭い着眼点と柔軟な発想力が持ち味。長年の取材経験に裏打ちされた企業論、組織論、人事論には定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲンキ
128
トヨタ自動車3代目豊田章男さんの自叙伝をジャーナリストの片山さんが書かれた感じの本。私は職業柄(金融機関)色んな社長さんを見てきたが、豊田章男さんはトヨタ自動車の御曹司だけであって、決して個性的な社長さんとは思っていなかった(大変申し訳ありません)。でもこの本を読んでみて、豊田章男さんのリーダーシップ力や行動力等に驚かされた。アメリカでの大規模リコール問題、東日本大震災等の局面を乗りきって、今やカーメーカーからモビリティカンパニーへの転換を図ろうとされている。私も絶えず挑戦される豊田章男さんを見習いたい。2020/05/23
ひろき@巨人の肩
108
凄いトヨタを生んだ豊田章男社長の3つの強み。①圧倒的なリーダーシップ。米国公聴会やバブソン大学卒業式のスピーチなど説明責任を果たす経営者。②良い車への拘り。テストドライバー「モリゾウ」として自動車製造へ関与。また、MAZDAにSKY ACTIVEの先見性を認め、開発手法を積極的に学びにいく軽いフットワーク。③トヨタ生産方式の拡張。生産ラインへの適用から、発注・在庫管理・納車までサプライチェーンへの展開。今後は「顧客のモビリティ」にTPS導入を目指す。2020/12/02
あすなろ
76
これからトヨタがどう変貌を遂げていくかは、我々にとり、再びとても大きな着眼点であるである。大きな幾多もの転換渦中に再びある自動車業界。その依存度が高い我が国。良き意味で日本的経営の象徴。そのトヨタを率いるのが章男氏。片山氏は最初その人物像をこう定義する。突然変異すると。章男氏とモリゾー氏。豊田家とサラリーマン社長。豊田家出身の中で唯一文系である彼は、中古のスープラで走り、何を体得したのか?そして幾度の経済からのこれまでの苦難。今、またコロナである。だから、再び着眼される。そのタイミングで良い本を読んだ。2020/05/24
R
73
トヨタ自動車の社長であり、謎のレーサーである氏について、社長になるまでと、なってから、それぞれの苦難と変遷をつづった本でした。車好きなんだなとぼんやり知っている程度だったけども、そういう人物でもありながら、やはり社長という大きな責任を負った男なのだと、読んで感動した。やや提灯記事めいたところもあるかもしれないが、単純に車屋の社長が車が好きだというだけで、ものすごく魅力的だと思えたし、苦難のなかで社長として成長してきた姿がかっこよすぎると思った。マツダとの関係がまたいいなぁ。2022/03/24
ホッパー
53
トヨタの社長の重圧、孤独が描かれている。逆境の連続でありそれを跳ね除けたストーリーであり読み物としても面白い。読んでいると、自分がしている仕事の苦労など別に大変なことではないじゃないかと、前向きな気持ちにもなれた。2021/01/21