京都花街の経営学

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  • サイズ B6判/ページ数 249p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784492501764
  • NDC分類 384.9
  • Cコード C3034

内容説明

気鋭の経営学者が五年におよぶフィールドワークを実施。京都花街という「ビジネス」の秘密をあざやかに解き明かす。

目次

第1章 京都花街とは―業界の特徴と規模
第2章 芸舞妓さんとお茶屋と置屋―高度技能専門職の女性たち
第3章 一見さんお断り―三五〇年続く会員制ビジネス
第4章 舞妓さんの一生―徹底したOJTによるキャリア形成
第5章 お財布はいりまへん―分業制度と取引システム
第6章 花街の評価システム―成果主義と三六〇度評価
第7章 女紅場―働きながら学ぶしくみ
第8章 京都花街の経営学―超長期競争優位性の事業システム

著者等紹介

西尾久美子[ニシオクミコ]
神戸大学大学院経営学研究科COE研究員、経営学博士。京都市下京区で数代続いた米穀商の家に生まれる。京都府立大学女子短期大学部卒業後、大阪ガス株式会社勤務、滋賀大学経済学部を経て、2006年3月神戸大学大学院経営学研究科博士課程修了。同年4月より神戸大学大学院経営学研究科助手、同年10月より現職。大手前大学、明星大学非常勤講師。専門は経営組織論、キャリア論。論文、国内外での講演、TV・ラジオ出演多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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さっちも

20
最近、上七軒の舞妓が接客してくれるビアガーデンに行ってきた。ビジュアルのキャラ的なものに目がいきがちだけど、所作や姿勢、話の間合い呼吸、客層に応じた話の振り方、座の持たせ方、自分の見せ方などなど、プロやなーっと感心させられる要素がいくつもあった。それで興味を持った。歴史に育まれ、そしてそこにあぐらをかかずに時代にあったものを提供する、京都花街のヤリクチが分かって興味深かった。2018/07/15

jj

5
2007年刊。350年続く京都花街、五花街。上七軒、祇園甲部、祇園東、先斗町、宮川町。芸舞妓の違い、その生涯。お茶屋と置屋の関係。一元さんお断りの合理性、所謂会員制高級クラブの側面。お財布はいりまへんという完全つけ払い、所謂上顧客管理による上限なしのクレジット機能。かなり読みごたえのある内容。某女子大研究者による学術論文をベースにした著作というのも納得。京都花街完全解説といった側面あり。2019/11/04

GX

3
今は、ほとんどの仕事が部門横断的なマトリクス構造で進められている。「置屋」を部署、「お茶屋」をプロジェクトと考えると、プロジェクト制のなかでどのように人を育成するか、評価するか、など多くのヒントが得られると思う。恥ずかしながら、「芸妓」と「娼妓」の区別を知りませんでした。その他、知らない言葉を学ぶことができて、ためになりました。2015/12/13

ちおりん

3
人材育成はやっぱり根気よく接することに尽きるのかなと感じた。あと、取引システムについて…顧客から売掛金の回収はかなり後になるのに、取引先への支払いは短期で対応できている仕組みのカラクリが気になった。 文字で読むより、現場で体験したほうがきっと感動が大きいと思う。2011/02/24

のび

2
京都の舞妓・芸妓さんが、どのように育てられ、どのように仕事をし、どのように評価されるのか。また、舞台となる花街が、どのような仕組みでまわっているのか。華やかな舞台の裏には、厳しい世界と、驚きの仕組みで成り立っていることが分かります。伝統と変化の融合、それが長い時代を生き抜く秘訣という、まさにいい例だと感じます。2016/06/17

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