文春文庫<br> サンダカン八番娼館 (新装版)

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文春文庫
サンダカン八番娼館 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 438p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167147082
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

内容説明

“からゆきさん”―戦前の日本で十歳に満たない少女たちが海外に身を売られ、南方の娼館で働かされていた。そうした女性たちの過酷な生活と無惨な境涯を、天草で出会ったおサキさんから詳細に聞き取り綴った、底辺女性史の名著新装版。東南アジアに散った女性たちの足跡をたどるルポルタージュ『サンダカンの墓』も収録。

目次

サンダカン八番娼館(底辺女性史へのプロローグ;偶然の邂逅―天草への最初の旅;二度めの旅へのためらい;おサキさんとの生活 ほか)
サンダカンの墓(サンダカンの墓;シンガポール花街の跡;平田ユキ女のこと;小川芙美の行方 ほか)

著者等紹介

山崎朋子[ヤマザキトモコ]
1932(昭和7)年生まれ。福井県出身。福井大学学芸部二部修了後、小学校教師等を経て女性史研究に入る。1973年、『サンダカン八番娼館』(大宅壮一ノンフィクション賞受賞)で世評を得、以後「底辺女性史」を掘り起こす作品に力をこめた。海外売春婦より「青鞜」の評論家となった山田わかの人生をたどった『あめゆきさんの歌』、戦争の悲惨を描いた『鳴潮のかなたに』、『引き裂かれた人生』など。青春期、朝鮮青年との別れの体験から“アジア女性交流史”にも心を寄せ、『愛と鮮血―アジア女性交流史』『朝陽門外の虹―崇貞女学校の人びと』を書いている。自伝に『サンダカンまで』。児童文化研究家の夫・上笙一郎との共著に『日本の幼稚園』(毎日出版文化賞)『光ほのかなれども』(日本保育学会賞)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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鉄之助

350
サンダカンとは、旧・英領北ボルネオ(現マレーシア)の首府。そこに売春婦として行かされた日本女性からの聞き書きをまとめている。山崎朋子は当事者に話を聴くために長崎・天草に、3週間住み込む。この間、メモも取らずにひたすら聞き、翌日一人になったときに、「必死のいきおいで便箋に書きつけ、ポストに投函」、自宅に送った原稿を文章にした。3週間の共同生活の間、「敷蒲団にもしかすると、梅毒菌や淋菌がまだ残っているのでは?」と不安になったことも素直に表現。このような「正直さ」が、取材対象の心を溶かし、畢生のルポとなった。2023/10/22

遥かなる想い

138
第4回(1973年)大宅壮一賞受賞。からゆきさんを取材した名作。その後この作品を基に映画化され、からゆきさんの存在は有名となったが、改めて原作を読むと心が痛い。山川サキというからゆきさんと共同生活をしながら、浮かび上がる海外売春婦の人生。生活のためボルネオに渡り体を売ってお金を稼ぐ。その他に生きるすべを持たない女性の哀しい歴史である。著者の素性を一切聞こうともせず、受け入れたサキさん・遠い日本を想い海を見続けている、そんな姿が頭から離れない。そして別れ・最後の会話は読んでいて涙が止まらない・そんな本だった2013/11/10

kinkin

82
マレーシアのサンダカン、昔そこに娼婦として渡っていたオサキさんという老婆が天草に住んでいる。著者は娼婦について取材途中のオサキさんと出会いある時期同じあばら家で寝食を共にしながら当時の話を聞き出す。まだ12,3歳で海を渡ったという。家族との別れ、異郷の暮らし、娼婦の辛さ、友人など様々な人のエピソードで構成される。読んで気になったのは取材時はオサキさんに気を遣い録音器を使用せずによく書けたなあということ。著者の考え方や想像的なところも一部あるのだと思う。読み終えると日本の梅毒患者が急増しているニュース。2017/12/09

レアル

81
最初、紀行文かと思ったが、こちら「からゆきさん」と呼ばれた海外売春婦について書かれたルポ。10歳を満たない幼い少女たちが貧しさゆえに海外へ売られていく。想像を絶する屈辱と苦難の中、彼女たちはどのような思いで生きてきたのか。。著者の思い入れの強い文書と取材方法に少し戸惑う部分もあるが、こちらは1970年代の作品。天草や島原から沢山の「からゆきさん」が出た理由の社会構造の考察も興味深い。2015/02/10

at-sushi@ナートゥをご存知か?

70
今暮らす天草が「からゆきさん」の一大供給地だったとは知らなんだ。今も賃金は県内最低(=全国最低)レベルの地域だが、当時は更に酷い。幼くして女衒に売られ、見知らぬ異国で春を鬻いだ彼女らの黒歴史を聞き出すため、来意を伏せ、風呂も便所も無い廃屋で元娼婦と寝食を共にし、写真まで盗み出す著者の泥臭いアプローチも凄いが、それと知りつつ我が娘のように接するサキさんとの交流が胸を打つ。やや感傷的過ぎるきらいはあるが、渾身のルポルタージュ。2021/09/26

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