中国大減速の末路―日本はアジアの盟主となる

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中国大減速の末路―日本はアジアの盟主となる

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  • サイズ B6判/ページ数 212p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784492444160
  • NDC分類 332.22
  • Cコード C3033

出版社内容情報

次なる世界はインフレ大混乱の時代か、デフレ大発展の時代か? 日本の命運を左右する中国崩壊後の世界を読み解く。

「新常態」は失敗に終わり、習近平は「最後の皇帝」となる!
崩壊が目前に迫った中国の現状と、日本の命運を左右する中国崩壊後の世界経済の大局を読み解く。
著者最新の国際情勢・世界経済分析。

これまで中国経済は、大規模な都市開発や高速道路、高速鉄道建設といった膨大なインフラ整備による投資主導での経済成長を果たしてきた。いわば、国家主導の「国土開発バブル」で高度成長を実現させてきた。しかし、いまや、この「国土開発バブル」による成長モデルが完全に崩壊してしまったのだ。
中国は、早急にこれまでの投資主導による経済路線を改めなければならなくなった。「量から質」への転換とはそのことである。ただ、この「量から質への転換」はそう簡単に実現できるものではない。そのさじ加減を誤れば、これまでの「国土開発バブル」を請け負ってきた中国国内の企業、具体的には鉄鋼会社や建設会社、セメント会社や鉄道車両会社、さら不動産デベロッパーといった膨大な数の企業が一気に破綻の危機に陥ることになる。そうなれば、危機は経済分野だけにはとどまらず、社会秩序の混乱を経て、最終的には共産党独裁という政治体制までもが危機に直面することになりかねない。
 だからこそ、中国は多少強引にでもAIIBの創設を急いだのである。国内需要が飽和に達したいま、労働者も含めた自国企業の設備を海外へと展開させることができなければ、経済破綻、国家破綻の危機に直面してしまう。そうならないために、AIIBによる融資で資金を手当てし、海外の開発やインフラ整備事業を、自国の過剰供給をさばく格好のはけ口にしようとする思惑が見え見えなのだ。まさに、追い詰められた中国が「中国による、中国のための銀行」をつくったのがAIIBなのである。(本書・序章より)

序 章 中国主導のAIIBは「窮余の一策」にすぎない
第1章 日中冷戦に敗れた中国の惨状
第2章 個人独裁を目指す習近平の愚
第3章 ソ連末期に似た新常態 ~中国崩壊は目前に迫っている
第4章 中国崩壊後の世界 ~デフレはますます深化する
第5章 日本が世界市場を席巻する ~日本経済再び黄金期へ 

【著者紹介】
長谷川 慶太郎(ハセガワ ケイタロウ)
経済評論家
1927年京都市に生まれる。1953年大阪大学工学部卒業。新聞記者、証券アナリストを経て、現在、多彩な評論活動を展開中。この間、石油危機の到来、冷戦の終焉を予見するなど政治・経済、国際情勢についての先見性をもつ的確な分析を提示。日本経済や産業の動向について、世界的、歴史的な視点も含めて独創的にとらえる国際派エコノミスト。1983年『世界が日本を見倣う日』で第3回石橋湛山賞を受賞。1994年『「超」価格破壊の時代』で日本経済のデフレ到来をいち早く予測、以後のデフレ論の嚆矢となる。
近著に『シェールガス革命で世界は激変する』『中国崩壊前夜』(東洋経済新報社)、『世界の未来は日本次第』(PHP研究所)、『アジアの覇権国家「日本」の誕生』(実業之日本社)、『2015 長谷川慶太郎の大局を読む』(徳間書店)等がある。

内容説明

「新常態」は失敗に終わり、習近平は「最後の皇帝」となる!日本経済の命運を左右する中国崩壊後の経済大局を読み解く。

目次

序章 中国主導のAIIBは「窮余の一策」にすぎない
第1章 日中冷戦に敗れた中国の惨状
第2章 個人独裁を目指す習近平の愚
第3章 ソ連末期に似た新常態―中国崩壊は目前に迫っている
第4章 中国崩壊後の世界―デフレはますます深化する
第5章 日本が世界市場を席巻する―日本経済再び黄金期へ

著者等紹介

長谷川慶太郎[ハセガワケイタロウ]
1927年京都市に生まれる。1953年大阪大学工学部卒業。新聞記者、証券アナリストを経て、現在、多彩な評論活動を展開中。日本経済や産業の動向について、世界的、歴史的な視点も含めて独創的にとらえる国際派エコノミスト。1983年『世界が日本を見倣う日』で第3回石橋湛山賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mazda

23
すごく冷静な分析だと思います。AIIBは鳴り物入りの感がありましたが、実は経済成長が行き詰った中国の焦りが表面化したものだということのようです。つまり、国内成長が行き詰り海外での投資を行い労働力含め移動させるように舵を切った、ということのようです。量から質へ、と号令をかけているようですが、言葉でいうほど簡単には行かないでしょう。中国は、少しずつ恐怖政治へと移行しつつあるようですが、そうなるとロシアを同じ道を歩むことになるのではないでしょうか。日本は慌てず騒がず、ことの成り行きを見ていればいいと思います。2016/10/31

Eiichi

20
著者のいつもの確りとした取材力で中国衰退の予想は既に答えが出ている状況です。どんな対策を打っても、中国は衰退、日本は、必ず繁栄して行くでしょう。2015/08/27

ぷれば

8
中国の国家主導での「国土開発」による高度成長が崩壊。投資型経済を改め、「量から質」への転換を余儀なくされている。本書では、中国情勢を解説しつつ、共産党一党独裁ソ連の末期と対比している点がわかりやすい。ソ連だけでなく、東独が崩壊後に西側システムに適応できたか!?についても言及。2016年も中国情勢から目が離せない。2015/12/13

ZEPPELIN

8
根拠が何なのかよく分からない部分はあるものの、現在の中国が抱える諸問題を一通り解説。量で押してきた経済が停滞し、その起死回生の策がAIIB。安倍さんにすり寄ってきた時の習近平の気味の悪い笑顔は忘れられない。また、人民解放軍の暴走を止められず、国防費より治安維持費が高いと言われるような状態は、国内が混乱している何よりの証拠。首相を独裁者だのヒトラーだのと呼んでも命の心配は要らず、国会周辺でデモをやっても戦車で轢かれる恐れのない我が国。中国のおかげでいかに恵まれているかがよく分かります2015/08/09

ハル

4
中国経済の闇金融(シャドーバンキング)から地方政府に融資されたお金は各地の都市開発に充てられ、「鬼城」と呼ばれるゴーストタウンを作り出し、不採算の高速道路など、巨大な債務が残されている。経済成長の停止は共産党独立体制への不満、崩壊、群雄割拠に移行していくのか。中国経済復活の窮余策、アジアインフラ投資銀行を、日米が参加を見送ったのは当然。日本の参加を期待し、高度・環境技術等の協力を求め日中首脳会談がようやく実現したが、それまでの安倍首相の一貫し、毅然とした態度によることが大きい。民主党政権でなくて良かった。2015/09/21

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