出版社内容情報
日本経済の低迷からの脱出策をめぐって、百家争鳴・甲論乙駁の論争が行われている。本書は、まるで小説を読むように、楽しみながら経済論争の論点を学べる。
目次
第1章 二人の経済学者、二つの経済ビジョン(不況のときになぜデフレ政策か?;金本位制のもとで起こった大恐慌 ほか)
第2章 日本経済の遭難(メイン・バンクと終身雇用制;審査機関としての銀行 ほか)
第3章 「構造改革」と「デフレ対策」(将来に関する不安と消費の低迷;日本の財政は危機的な状態にあるのか? ほか)
第4章 不良債権処理は「構造改革」か?(日本経済の「罪と罰」;なぜ、不良債権処理は「構造改革」と考えられるのか? ほか)
著者等紹介
竹森俊平[タケモリシュンペイ]
1956年東京生まれ。81年慶応義塾大学経済学部卒業。86年同大学院経済学研究科修了。同年同大学経済学部助手、86年7月米国ロチェスター大学に留学。89年9月同大学経済学博士号取得。現在、慶応大学経済学部教授
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感想・レビュー
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nanba
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小泉フィーバーも冷め始めた2002年に上梓された本書の基本的な論旨は、現代日本における「構造改革」をめぐるマクロ経済論争を、1930年代の大恐慌における、清算主義=シュムペーター的「創造的破壊」と、フィッシャー的「デット・デフレーション」という二つの経済理論の対立を軸に整理し直し、その中でも特に後者――「デフレ対策」――を積極的に擁護しようというものだ。本書で描かれた対立は現在も完全に崩れ去ったわけではない。世間をシュムペーターの亡霊が徘徊し続ける限り、本書もまた変わらぬ価値を持ち続けることになるだろう。
ともあきほ
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今後どうなる?という話ではない。以前ほどのインパクトはない。 2005/02/26
ともあきほ
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最初のほうは分かりやすく書かれているが(金本位制など)、後半はよくあるように理解しずらくなってきた。 2004/04/17