内容説明
「環境破壊=悪」では何も解決しません。経済学の視点から環境問題の「むずかしさ」を平易に解説。
目次
第1章 環境問題は、経済問題なのだ
第2章 地球は食い荒らされるのか
第3章 大気汚染はまき散らしたほうが得か
第4章 国家による自然環境の改造は正当化できるか
第5章 成長の利益・公害の不利益
第6章 経済理論で見直す環境談義
第7章 環境問題に使える経済学とは
第8章 環境を経済学でコントロールするために
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころにゃん
0
環境問題は「現象」としては自然科学の問題だが、「原因」まで考察すると「経済システム」の問題である。環境問題は空間的側面と時間的側面を持っている。汚染を出すことの受益者と被害者が、空間的に隔たって大気や河川が国境を越えて汚染される。時間的側面では次世代が前世代の残した汚染の中で生きなければならない。ケインズ経済学、ボウモル=オーツの接近法、最適化、貨幣は記憶、…経済学と環境問題は深く結びつき、環境問題が経済学的に問題で、解決法があるわけでない。最終的に著者は「エコカード」で拍子抜けした。 2014/06/11
Yukinori
0
経済学概論と、その例題として環境問題を取り上げているという感じだろうか。一番印象に残ったのは著者が経済学を「科学」だと述べていたところ。経済学が物理学や化学と同じように科学の一つとして一般に認識されるまで成熟すれば環境問題を解決するような経済システムを製品として生み出すことができるのかもしれない。2013/04/02
yasuhitoakita
0
環境問題解決のための経済学的視点の必要性を指摘するとともに、これまでの経済学的ツールの限界を明示。次が楽しみ。2011/09/26
zero
0
○2010/11/20
dahatake
0
良書。Sustainability に関わる全ての方にオススメしたい。 自然科学だけのアプローチでの片手落ち状態。これは著者は触れてないが歴史が物語る。今は温暖化が叫ばれておるが、その原因が人間活動だけにあると断定は出来ない。だが最有力であるので、それに対しての行動を取るべき。 そして社会の根底には常に経済がある事を念頭に置きたい。これは学問として体系立てられる前から。日々の生活がまず解決すべき問題。その発展途上の説は押さえておいて方が良い。まだ占星術の世界を脱してないようだが。2022/03/01
-
- 和書
- しゃぼんだまぼうや