出版社内容情報
あのドラマの「悪役」、その「真の姿」とは。
「日本資本主義の父」渋沢栄一は、なぜ心酔したのか。
「経済格差」「人口減少」「地方衰退」「地政学リスク」・・・
令和の日本と同じ難題にどう立ち向かったか。
蔦屋重三郎を弾圧した「言論・風俗の抑圧者」、「田沼=積極財政、定信=緊縮財政」という通説を覆し、
気鋭の日本思想研究者が、その実像を描く。
時代劇では「ヒール」として描かれがちな、「寛政の改革」を担った老中・松平定信。
しかし、それは一面的な姿に過ぎない。
飢饉、経済格差、地方衰退、治安悪化、政治腐敗、そして迫りくる外国の脅威。
現代に通じる難題が山積する江戸後期に、彼は国家の未来を見据えた壮大な改革を断行した。
倹約令や出版統制令の真意、ほとんど知られていない経済政策、そして教育への情熱。
世間が断罪した「改革」の裏には、国民の暮らしと日本の自立を本気で願い、その生涯を捧げた稀
代のリーダーの「覚悟」があった。
時代は江戸時代後期。太平の世もすでに一五〇年を過ぎ、社会にはさまざまな弊害が出現していました。そんな中、一人の男子が徳川将軍家の縁戚として誕生します。この男子はどのような育ち方をし、どこへ向かっていくのでしょうか。後に「名宰相」として知られ、七二年の生涯を駆け抜ける人物の物語がはじまります。――「はじめに」より
【主な目次】
第一章 誕生――名宰相がやって来た!
第二章 対峙――名宰相の基盤
第三章 財政――経済再生への道
第四章 国家――日本の再定義
第五章 永続――未完の名宰相
【目次】
第一章 誕生――名宰相がやって来た!
第二章 対峙――名宰相の基盤
第三章 財政――経済再生への道
第四章 国家――日本の再定義
第五章 永続――未完の名宰相
内容説明
時代劇では「ヒール」として描かれがちな、「寛政の改革」を担った老中・松平定信。しかし、それは一面的な姿に過ぎない。飢饉、経済格差、地方衰退、治安悪化、政治腐敗、そして迫りくる外国の脅威。現代に通じる難題が山積する江戸後期に、彼は国家の未来を見据えた壮大な改革を断行した。倹約令や出版統制令の真意、ほとんど知られていない経済政策、そして教育への情熱。世間が断罪した「改革」の裏には、国民の暮らしと日本の自立を本気で願い、その生涯を捧げた稀代のリーダーの「覚悟」があった。蔦屋重三郎を弾圧した「言論・風俗の抑圧者」、「田沼=積極財政、定信=緊縮財政」という通説を覆し、気鋭の日本思想研究者が、その実像を描く。
目次
第一章 誕生―名宰相がやって来た!(逆境の幼年期;試練の青春;才能の覚醒)
第二章 対峙―名宰相の基盤(「清き流れ」を目指す思想集団;田沼意次という男;国を蝕む闇)
第三章 財政―経済再生への道(公約集としての『政語』;食糧備蓄体制の完成;都市と農村の調整)
第四章 国家―日本の再定義(天皇という問題;世界との向き合い方;教育体制の拡充)
第五章 永続―未完の名宰相(突然の失脚;引退後の活動;終わらない革命)
著者等紹介
大場一央[オオバカズオ]
中国思想・日本思想研究者、早稲田大学非常勤講師。1979年、札幌市生まれ。早稲田大学教育学部教育学科教育学専修卒業。早稲田大学大学院文学研究科東洋哲学専攻博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。現在、早稲田大学、国士舘大学、國學院大學などで非常勤講師を務める。専門は王陽明研究を中心とする中国近世思想、水戸学研究を中心とする日本近世思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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