内容説明
列強の間隙をぬって、東アジアに「円」通貨圏の拡大をはかろうとする朝鮮銀行の苦難の歴史。初めて陽の目を見た膨大な資料を駆使して、“東亜銀行”をめざしながら、終戦によって姿を消した植民地中央銀行の姿を明らかにする。資料編に近現代史、金融経済史の第一級資料を収録。
目次
第1章 韓国銀行の創設と朝鮮銀行への転化(韓国銀行創設経緯;韓国銀行から朝鮮銀行への転化)
第2章 拡張期の朝鮮銀行〈1910~20年〉(第1次大戦前の業況;満州、中国、シベリアへの業務拡大;大戦中から1920年までの業況)
第3章 業務整理期の朝鮮銀行(不良債権の整理;大戦後不況期の業況)
第4章 世界恐慌と満州事変下の朝鮮銀行(世界恐慌下の朝鮮銀行;満州事変下の営業の拡張)
第5章 戦時下の朝鮮銀行(日中戦争下の業務拡張;太平洋戦争下の金融統制と占領地インフレーションへの対応)
第6章 終戦と朝鮮銀行(終戦による朝鮮銀行本支店の閉鎖;内地店の閉鎖と特殊清算の開始)