探究的な学び―その背景と実装のデザイン

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探究的な学び―その背景と実装のデザイン

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  • サイズ 46判/ページ数 212p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784491058931
  • NDC分類 375.1
  • Cコード C3037

出版社内容情報

本書の概要

子どもが、「ズレ」を解消する試行錯誤を通して自己更新する「探究的な学び」。本書はその本質と、教室で実現するためのフレームワーク(AARサイクルや登山型カリキュラム等)を体系的に解説します。「教えるプロ」から「学びをデザインするプロ」へ転換し、子どもが真の主役となる授業を創る実践提案の一冊です。

本書からわかること

■ 「ズレ」を解消する試行錯誤と「自己更新」こそが探究の本質

「探究的な学び」を、単に「調べ、発表する」活動に陥らせず、「これまでの自分」では解決できない不確定な状況(ズレ)に出合い、試行錯誤を通じて自らの見方・考え方を書き換えていく「自己更新」のプロセスとして捉え直します 。活動的であることと探究的であることの「境界線」を明確にします 。

■ 自己調整学習のエンジンとなる「AARサイクル」の回し方

今、注目されている「学びの主体的な調整」。「見通し(Anticipation)・実行(Action)・振り返り(Reflection)」を学習者自身が能動的に駆動させ、「振り返りを通して次の見通しを創り出す」ための具体的な支援法を提示します 。

■ 「登山型カリキュラム」と「3つの探究モデル」による単元設計

全員が同じ歩幅で進む「階段型」から脱却し、多様なルートと試行錯誤を許容して本質的な「概念的理解」を目指す「登山型」への転換を提案 。教科の特性に応じた「フォーク型」「数珠繋ぎ型」「耕し型」の3つのデザインモデルを詳解します 。

■ 探究を加速させ、思考を可視化する「ICT循環」のデザイン

ICTを単なる「調べ学習」の道具で終わらせず、思考の外化・明示化、プロセスの蓄積、そして新たな問いを生み出すための「ICT循環」としての活用法を提案 。デジタル学習基盤を前提とした、次世代の授業デザインのあり方を示します 。

■「学びのデザイナー」への転換と、核心としての「見取り」

これからの教師は「教えるプロ」から、学びを接続する「コーディネーター」、内省を促す「コーチ」、そして「学びのデザイナー」へ 。子どもの学びの兆しを感知する「見取り(Appreciation)」の力量を高め、一人ひとりが輝く「舞台」を創り出すための実践知を明かします 。

こんな先生におすすめ

・日々の授業を「教師主語」から「子ども主語」の学びに転換したい
・探究的な学びを、具体的な単元計画や日々の授業にどう落とし込めばよいか悩んでいる
・「自己調整学習」や「エージェンシー」といった教育のキーワードを、実践レベルで理解したい


【目次】

はじめに 2

序章 これからの探究的な学び 7
「学び=探究」へのパラダイムシフト 8
いま、なぜ「探究的な学び」なのか/不確実性が増すこれからの社会/我が国の子どもたちの現状と課題/学ぶ意欲が見出せないのは子どものせい?/概念的理解/探究的な学習の可能性

1章  探究的な学びの理論 29
1 「探究的な学び」を定義する 30
「探究」とは何かをめぐる混乱/探究に関する動向と誤解/探究的に学習するとは何か
2 探究的な学びの条件 38
不確定な状況とは何か/遊びながら学ぶ子ども/遊びと探究的な学び/「遊ぶように学ぶ」環境をデザインする
3 探究のプロセスと知識構築 50
試行錯誤の重要性/外化・明示化・相互作用による知識構築/AARサイクルと自己調整学習/自己調整と探究的な学習
4 探究的な学びの構造 61
調べ学習と探究的な学びの違い/フォーク型・数珠つなぎ型・耕し型/教科学習における探究的な学び/探究的な学びを支えるICT
5 学びの達成と成長 83
「わかる」とはなにか/How toとTo beを使い分ける/末広がりの学び/幸せの在り方を考える

2章   新しい探究を実現するための要素 99
1 探究的な学びのための学級経営 100
多様性の包摂/当事者性を高める/価値の中心を変える/学習環境としての教師/思考を促す選択肢を学習環境として配置する
2 探究的な学びのカリキュラムデザイン&マネジメント 114
ものの燃え方×登山型カリキュラム/探究的な学びとカリキュラムマネジメント/矛盾について、教科を超えて考える
3 プロジェクト型探究と自由進度型探究 125
社会と学習者を接続する/具体的な実践事例から/プロジェクト型探究のポイント/広がりを見せる「個」の自己実現/ドリブルを科学する/自由進度型探究のポイント
4 探究的な学びの授業デザイン 140
余白とふらふらと安心感/「基礎から応用へ」から「応用に迫るために基礎を」/「触れておいてほしい内容」「じっくり深めたい内容」/経営案を描く/実生活に生きて働く学びをつくる/探究的な学びを支える評価
5 探究的な学びにおける教師 160
教師の専門性の転換/コーディネーターとしての教師/コーチング=導く存在としての教師/失敗から学ぶ:探究者としての教師/教師の成長=「見取り」の質的変容/熟練教師の卓越した「見取り」から学ぶ/探究的な学びを支える「見取り」のポイント/学びのデザイナーとしての教師/思考を促す環境デザインする/制約主義的アプローチ

3章   今後に向けての探究的な学びの提案  183
1 探究的な学びとwell-being
探究的な学びの質を支える「心の土台」/誰しもが夢中になって探究するマットの授業/「個別最適」と「協働」のハイブリッド/人生

内容説明

子どもが真に主役になる授業へ。思考を促す環境が、子どもの学ぶ力を呼び覚ます。「正解主義」を超え、不確実な未来を生き抜く力をどう育むか―。「教えるプロ」から「学びをデザインするプロ」へと転換する、教育のパラダイムを指し示す。

目次

序章 これからの探究的な学び(「学び=探究」へのパラダイムシフト)
1章 探究的な学びの理論(「探究的な学び」を定義する;探究的な学びの条件;探究のプロセスと知識構築;探究的な学びの構造;学びの達成と成長)
2章 新しい探究を実現するための要素(探究的な学びのための学級経営;探究的な学びのカリキュラムデザイン&マネジメント;プロジェクト型探究と自由進度型探究;探究的な学びの授業デザイン;探究的な学びを支えるこれからの教師像)
終章 今後に向けての探究的な学びの提案(探究的な学びとwell‐being:非認知能力を育む環境づくり;自ら決めて、やってみせる:学校教育のゲームチェンジ)

著者等紹介

久保賢太郎[クボケンタロウ]
玉川大学教育学部教育学科講師。北海道札幌市生まれ。東京学芸大学大学院教育学研究科修了。中野区立北原小学校教諭、東京学芸大学附属世田谷小学校教諭を経て、2024年より現職。体育授業研究会常務幹事、一般社団法人 未来の体育を構想するプロジェクト理事、一般社団法人 スポーツアズライフ八戸 アシスタントマネージャー、一般社団法人 あそび庁アンバサダー。日本教育工学会、教師学学会、日本体育・スポーツ・健康学会等に所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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かるろ

3
探究という言葉が教育現場では使い回されてるけど、その定義が実体な曖昧さをこれまで感じざるをえなかった。筆者の子たちが自分で楽しそうに学習している様が主体的で探究的であると言う言説を見直してみる必要があると言う主張には納得する。知識とは何なのかだったり、デューイの言う不確定な状況の解決に向けた自分の更新やそのためのギャップだったりだとか、探究な学びと言うものを解像度高くまとまっていて、学びになった。2026/05/06

Go Extreme

1
予測不能社会🌊受動的学習マイナス。探究の本質=問い+行動+省察🔍自己⇔世界:意味再構築=正解なき挑戦。実装=教師:伝達者→伴走者🤝環境=安全性+リソース。評価:結果<プロセス+変容。洞察=未知:恐れ→好奇心🌱探究=生涯の力:教養=知識マイナス偏見+問い直し💡人生=自己更新の果てなき美しい旅路である。2026/06/11

リュシス

1
著者のオリジナリティはあまり感じないけれど、概念を整理するのが本当に上手。多くの文献を読み、整理している姿も尊敬する。 「子どもたちが自分たちで、楽しそうに」学習していたら、主体的で探究的なのか?(p.38)という問い。これはぜひ考えたい。また、遊びの成立条件は「真剣な気楽」(p.47)という言葉にも納得した。 コーチングの本質は、内省を促し、自ら学ぶ力を解き放つこと(p.167)。「わからない、一緒に考えよう」という地平で、このコーチングのあり方を実践していきたい。2026/04/20

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