内容説明
本書は、子どもたちの学ぶ意欲の引き出し方と捉え方について、自己効力を切り口に、解説しようとするものである。理論と実践の両面から、小・中・高等学校や大学の先生方や保護者の方々、また広く学ぶ意欲に関心のある皆さんにわかりやすく解説することを目指している。
目次
第1章 学ぶ意欲って何だ?(どれが学ぶ意欲なの?―ある授業風景から;どれがやる気なの?―昆虫少年が示唆するもの ほか)
第2章 やる気を引き出す18の視点(子どもたちのやる気は第一印象で決まる;指導理念を子どもたちに示そう ほか)
第3章 やる気を引き出す授業ってどんな授業?(ポートフォリオでやる気を引き出す―中学校理科;「ワイワイガヤガヤ」で子供たちはやる気いっぱい―中学校数学 ほか)
第4章 子どもたちの学ぶ意欲を捉えるにはどうすればいよいのか(自己効力測定尺度を作る;自己効力測定尺度で何がわかるのか ほか)
第5章 学ぶ意欲を引き出す新しい視座(新しい「関心・意欲・態度」の評価の構築;大胆な発想による学習指導の展開 ほか)
著者等紹介
鈴木誠[スズキマコト]
1956年生まれ。協和発酵工業株式会社、公立中学校、高等学校教諭を経て、現在、北海道大学高等教育機能開発総合センター助教授、教育学博士。専門は学習意欲、教育評価、解剖学、動物行動学(両生類)
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感想・レビュー
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K
1
著者は民間企業→教育現場→大学教員というパワフルな経歴の先生で,ご自身の現場での実践をBanduraの自己効力感の理論に基づきソフトに紹介されてる。特に前半は実践へのヒントが多く,現場での経験とアカデミックな知識の両方をもつ先生の強みが濃縮されてる感じの本という印象でした。自分の実践を客観的な文脈に落とし込んで紹介できるのは強みですね。とはいえ,別に現場の先生あるいは研究者がこれらを一人でできるようになる必要はないわけで,実践屋と研究屋がうまくかみあってペアでこの本みたいな仕事ができるといいなと思う。 2012/07/28