出版社内容情報
ウクライナ情勢が泥沼化している。なぜ戦争は始まり、そしていつ終わるのか。様々な情報が飛び交う中、本書は、古代ルーシの歴史からこの地域の民族・宗教的背景、ウクライナ独立以降の現代政治、ナチズムをめぐり政治化する歴史認識問題、冷戦後の新世界秩序の問題など、それぞれの分野を代表する専門家が幅広い視野で戦争の背景を冷静に読み解く。第一線の専門家が叡智を集結して届ける渾身の一作は、この戦争について多角的な視点から考えるために欠かせない作品である。
内容説明
古代ルーシの歴史、民族と宗教、歴史の記憶をめぐる戦い、ウクライナ独立後の国内政治、冷戦後の国際安全保障の問題―広い視野で考え、深く知るための必読の書。
目次
第1章 総論―背景と展開(塩川伸明)(背景;展開)
第2章 ルーシの歴史とウクライナ(松里公孝)(ルーシ世界の形成(九‐一二世紀)
東西ルーシの分裂(一三‐一四世紀)
教会合同とルーン世界の変容(一五世紀)
ポーランドとカトリックの攻勢
ゲームチェンジャーとしてのコサック
ルーシ正教会の再統一
ルーシの再統一(一八世紀)
一九世紀ロシア帝国下のウクライナ)
第3章 現代ウクライナの政治―脆弱な中央政府・強靭な地方政府(大串敦)(なぜ脆弱な中央政府が生まれたのか;地方閥が競合する体制;ユーロマイダン革命とドネツィク閥の解体;ポロシェンコ政権―東部エリート分裂と反ロシア・カード;ゼレンシキー政権―ポピュリストポピュリスト体制誕生の背景;ロシア侵攻後のウクライナ)
第4章 「歴史」をめぐる相克―ロシア・ウクライナ戦争の一側面(浜由樹子)(ウクライナと「ウクライナ史」;ウクライナとロシアの歴史認識問題;歴史の政治紛争化;ロシアとウクライナのミラー・ゲーム)
第5章 自由主義的国際秩序とロシア・ウクライナ戦争―正義と邪悪の二分法を超えて(遠藤誠治)(課題の設定―ロシア・ウクライナ戦争を考える視角;自由主義的国際秩序とは何か;冷戦後の安全保障体制;グローバリゼーションの中の体制移行;冷戦後の国際秩序の問題点)
感想・レビュー
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