内容説明
数学や統計学が経済・経営の分野でも必要不可欠のものとなってきた。いま世界は、数学を言語とした統計学を駆使して人間行動を表現し、解析する時代をむかえている。本書は、これまでまったく数学に縁がなかった人でも、イッキにその成果にふれ、知的好奇心を十分満足できるように書かれたものである。
目次
微分と偏微分のはなし
テイラー級数展開をすると…
積分と無限積分のはなし
微分方程式の解は公式で与えられています
やさしく学ぶフーリエ解析
よくわかる偏微分方程式の解の公式
株価変動の不思議
伊藤のレンマ…これが決め手です
よくわかるブラック・ショールズの偏微分方程式のつくり方
ここでブラック・ショールズの偏微分方程式を“イッキ”に解きましょう!!
リスク中立評価法によるブラック・ショールズの公式
ブラック・ショールズ原論文の日本語部分訳
著者等紹介
石村貞夫[イシムラサダオ]
1949年愛媛県川之江市上分町に生まれる。1975年早稲田大学理工学部数学科卒業。1977年早稲田大学大学院修士課程修了。1981年東京都立大学大学院博士課程単位取得。現在、鶴見大学准教授。理学博士・統計コンサルタント・統計アナリスト
石村園子[イシムラソノコ]
1950年東京に生まれる。1973年東京理科大学理学部数学科卒業。1975年津田塾大学大学院理学研究科修士課程修了。現在、千葉工業大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やす
4
ブラックショールズ方程式を解説するためにその基礎となる数学を足早に紹介し、目標である方程式を解くまでに至る。予備知識は高校数学Ⅱぐらいを想定していると思われる。微分、積分、フーリエ変換、確率論、と理系数学で2から3年掛けて学ぶところを簡略版とはいえよくもまあ一冊にまとめたものだなあ。株式、債券用語が混じるがそちらの解説があまりされていないのが残念。著者の石村園子さんは「やさしく学べる」シリーズで大学数学の教科書を多数書いている方だけのことはある。たしかにわかりやすい。2012/11/12
Y.T.
1
ブラック・ショールズ式の全体感を俯瞰するには非常に良い本。実力不足もあり式展開が途中分からなくなる箇所もあったが、他の数学書と併用して突っかかり部分を排除できれば理解度も向上しそう。リスク中立確率について式だけ書いてある本が多い気がするが、本書は導出部分の記載があり役に立った。2019/08/04
shin
0
ブラック・ショールズ方程式の導出と解についてこれ以上丁寧に解説された本はないかと思う。スタート点は高校数学レベルで最終的に偏微分方程式の解法に到達するので非常に密度の濃い本。 この本をスタート台として専門書に手を伸ばすのもよさそう。2016/03/15
ONE_shoT_
0
微積の基礎から簡単に説明してくれているので、ブラック・ショールズ方程式がどういうものかについてなんとなくわかった気がします。ただ、初心者にとっては金融・証券についての用語の解説が少ないことが難点でした。2016/03/06
l
0
タイトルが経済学よりだが、内容は微分方程式に関する解説書。わかりやすい。ランダムウォークなども解説されていて、ブラック・ショールズ微分方程式導出までを丁寧に解説している2007/06/28
-
- 和書
- 感応精神病