出版社内容情報
リリー・ブルックス=ダルトン[リリーブルックスダルトン]
著・文・その他
佐田 千織[サダチオリ]
翻訳
内容説明
どうやら人類は滅亡するらしい。最後の撤収便に乗ることを拒み、北極圏の天文台に残った孤独な老学者は、取り残された幼い少女とふたりきりの奇妙な同居生活を始める。一方、帰還途中だった木星探査船の乗組員は、地球との通信が途絶えて不安に駆られながらも航行を続ける。旅路の果てに彼らは何を見つけるのか?ジョージ・クルーニー監督主演『ミッドナイト・スカイ』原作。
著者等紹介
ブルックス=ダルトン,リリー[ブルックスダルトン,リリー] [Brooks‐Dalton,Lily]
バーモント州出身、ロサンゼルス在住の作家。10代の頃から世界中を旅した経験を持ち、2015年4月、自伝的ノンフィクションMotorcycles I’ve Lovedで作家デビュー
佐田千織[サダチオリ]
関西大学文学部卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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58
🌟🌟🌟🌟🌟。はい、傑作。五億点と。以上。2022/11/10
Willie the Wildcat
53
孤高を望み、孤独に追い詰めらたとき、初めて「孤」の本質、そして心底に宿る「愛」に向き合う。実像と幻影の交錯、これらが1つになったときに齎される罪と罰、そして救いを見出す。結果、たどり着く「生」。『改過自新』を体現する両者の対極性も、とても示唆に富む。故の〆。本著の各種設定に少なからず惑わされたが、読み進めていくうちにその謎も解消。読後、好きなフレーズの1つが浮かぶ。It is never too late to become what you might have been. 2024/12/08
ひさか
34
2016年8月刊行のGoodMorning,Midnightを訳して、2018年1月創元海外SF叢書刊。2022年8月創元SF文庫化。人類がいなくなった地球に残るオーガスティンと幼い少女アイリスと帰還してくる木星探査船メンバーとのストーリー。いったい何があってこの状況になったのかの説明はなく、地球にいる二人と探査船メンバーだけの出来事が綴られる。淡々とした語りと出来事は退屈だけど少し抒情的。映画化もされているそうで、どういうイメージになったのかが気にかかる。2022/10/30
ちろ
23
北極圏の天文台に残された地球上の最後の2人と、木星探索を終えて帰還途中の船員たち。孤独になると楽しかった記憶と共に後悔や人生のたられば‥多くの感情を思い返していく。私も残された人生がわすがになればこんな思いに浸るかも。愛する人はいつまでも自分の側にいるわけじゃないから大切に。2022/12/12
ふりや
22
人類が破滅に向かう中、北極の天文台に独り残った年老いた科学者。そんな地球の事情を知らずに木星探査から帰還しようとする宇宙飛行士たち。ふたつのエピソードが交互に語られ、やがて交錯していきます。SF成分はそれほど濃くなく、登場人物たちの内面を丁寧に描いた人間ドラマがメインです。過去の後悔や未来への希望、人生が終わりに近づく中で芽生える諦観など、少し物悲しげな雰囲気が全編を覆っています。また、北極の季節の移り変わりや野生動物を描いた情景描写がとても美しく、科学者の孤独をより一層引き立てているように感じます。2022/08/24
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