出版社内容情報
広大無比の銀河に版図を広げた星間国家というコンセプトは、無数のSF作家の想像力をかき立ててきた。オースン・スコット・カード、ロイス・マクマスター・ビジョルド、G・R・R・マーティン、アン・マキャフリー、ロバート・J・ソウヤー、アレステア・レナルズ、アレン・スティール……豪華執筆陣による、その精華を集めた傑作選がここに登場。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ニミッツクラス
28
21年(令和3年)の税抜1360円の創元藤背初版。こんな素晴らしいアンソ(中級者向きかも)が23年時点でブコフ100円だった…情けなくも嬉しい自分。米09年の底本は23編収録で、本書はそこから16編を抽出。各話の奥底には原題“FEDERATIONS”の匂いがうっすら…ノウンスペースの外伝だと言われても首肯。ガードナー「星間集団意識体の婚活」は異色だが邦題が判り易い。地球を含むオリオン腕の局所恒星間雲自体が精神AI融合生命体で、銀河内の、例えばペルセウス腕のそれと婚活する話。仲人がいるのがミソ。★★★★☆☆2024/10/04
宇宙猫
25
★★★★★ 大御所アンソロジーなので全体的に安定のクオリティかつ分かり易いSFなので楽しかった。D 星間集団意識体の婚活/ジェイムズ・アラン・ガードナー:アイデアが面白くて好き。2021/09/25
わたなべよしお
20
それぞれに面白いのだけれど、やはり短編は疲れる。作品の世界観にやっと入ったな、と思うと終わってしまう。そして、また次の世界に。個人的には「巨人の肩の上に」とか、「還る船」なんかが好きだけど、短編じゃなくて面白いのは、もっと読みたいよね。2022/12/28
本の蟲
19
ゲームSF傑作選『スタートボタンを押してください』、パワードスーツSF傑作選『この地獄の片隅に』に続くテーマ別アンソロ第3弾。〈ヴォルコシガン・サガ〉〈歌う船〉〈エンダーのゲーム〉等有名SFシリーズのスピンオフを含む16編。相変わらず加藤直之が描く各短編の扉絵は、最高に格好いい。しかし今回、ややアンソロとしてのコンセプトが甘い印象。銀河連邦や星間国家はSFにおいて「舞台」にとどまることが多く、特異な設定もシリーズを通して徐々に明かされていくことが多い。短編で無理に説明すると興が削がれるし、(続2021/08/11
鐵太郎
13
銀河連邦、銀河帝国を背景に据えたSF短編のアンソロジー。とはいえ、銀河帝国の暗闘とか政治とかをテーマにしたものはなく、単なる背景。となると、宇宙SFってほとんどの場合こういうバックグラウンドを持っているものじゃないのかな? ビジョルドの短編でまた泣けたのがよかった。「巨人の肩の上で」「囚われのメイザー」など面白いものもあったが、訳わからんものもあり。(笑)2021/10/23