創元SF文庫<br> 時に架ける橋

創元SF文庫
時に架ける橋

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  • サイズ 文庫判/ページ数 516p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488706029
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

一度は捨てた故郷の町に戻ってきた青年は、人里離れた一軒家で一人暮しを始めた。それは実に不思議な家だった。長年放置されていたのに内装はぴかぴかで、夜間に洗い物が片づいている。夢の中には奇妙な虫たちが現れ…この“幽霊屋敷”の謎を解こうとするうち、彼は地下に隠された秘密のトンネルを発見する。そこを抜けて出た先は…なんと現在ではないニューヨークだった!心に染み入る時間旅行SF。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ざるこ

54
己を取り巻く辛い現実から逃れたい時、ここではない何処かに行けるのならば誰もが飛び込んでしまうんじゃないかと。時代を違えて時空の綻びをみつけたトムとビリー。話はスローな気もするけど景観や登場人物たちの心の揺れ動きなど細かく描かれていてあっという間の500Pだった。孤独から逃れた気でいても疎外感は拭えない。それぞれの葛藤は哀れでもある。それに引き換え女性たちは思いきりがいい。ビリーの行方が気がかりだったけどラストの展開が温かくて。数千年後の人間が果たしてヒトの形をしてるのか…。働き者昆虫ナノマシンがかわいい!2021/01/12

ニミッツクラス

22
00年(平成12年)の税抜960円の再板(初版同年)。先ずは時間物の堂々500頁に読む前から少しビビる。本書刊行時点では「世界の秘密の扉」しか邦訳が無い。このあと「時間封鎖」や「無限記憶」、短編集の「ペルセウス座流星群 -ファインダーズ古書店より」などを上梓したのだから、創元に先見の明があった。本書は幾分負け気味の人生を送る主人公が自宅地下で時間トンネルを発見して…活劇を期待してはいけない…作者の抑えた筆致が発する未来の有り方は、現在の人類の生き様の延長なのだ。年齢的にナノマシンが欲しいよぉ。★★★★☆☆2020/10/22

おーすが

14
RCWの小説の主人公(主に男性)は孤独で寂しがりやで甘え上手な気がする。なのでついつい、心を寄り添わせたくなってしまうのだ。まったくもってずるい。がんばる昆虫ナノロボットがかわいい時間SF。時のトンネルがロマンチック。甲冑はなんだかちょっと笑えた。RCW版の「中継ステーション」なのかな。楽しく読了。2020/06/24

ひさか

13
1991年8月に米国で、A Bribge of Yearsとして刊行されたものを訳して、2000年2月創元SF文庫刊。タイムトリップもの。SFというよりファンタジー要素が強いように思う。話が長いわりに楽しめるシーンが少なかったので、少し残念。2021/06/16

SINKEN

10
【総評】★★★★★【感想】前に読んだ『時間封鎖』シリーズのR・Cウィルスンの著作。たまたま図書館にあったので借りたけれど思いのほか面白かった。ストーリー仕立てが上手いのでページ数が多いわりに読み易い。タイムパラドックスものは仕掛けが分かってしまうだけに展開がよみやすく特定のパターンに陥りやすいのだけど、それでもこれだけ楽しめたのは珍しい。文句なしの星5。2019/10/24

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