内容説明
ヴィースの戦いに勝利をおさめたドラントス・ローマ連合軍。だがこのとき、北方の『五つの王国』でも不穏な動きが起こっていた。名将ストリモン王子率いるタ=メルテモス軍が、ついにドラントス北部の国境を越えたのだ。そして戦いのさなか、リックの妻にしてチェルム領の女領主ティララが、敵の手におちた。アメリカ・ミリタリーSFの第一人者が放つ、人気シリーズ第3弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
14
外憂としては、むろん「五王国」が最大の問題でしょう。しかし、それだけでもない。いくつもの宗教を、神様はみな同じなのだからと上手く丸め込んでまとめてしまうって発想は、上手い! と思いました。中世の歴史の中であっても、為政者たちの良識が上手くかみ合えば、決して無理ではなかったと思います、これ。こうあって欲しいと願った作者たちの思いなんでしょうね、きっと。 ──リックが痔に悩み、地球からの補給便で「プレパレーションH」という治療薬を送ってもらって重宝したなんてネタも、面白い。馬に乗ると痔になるのかなぁ?2009/02/25