内容説明
地球人調査団は、人類による植民の可否を検討するため新発見の惑星リチアに降り立った。この星は進化した爬虫類に支配されており、高度に理性的な文明社会が築きあげられている。だが調査団の一人、ルイスサンチェス神父は疑問を抱いた。神を持たない彼らに“良心”は存在するのか、結論如何ではリチアの封鎖が決定されることになる。ハードSFの巨匠が描くヒューゴー賞受賞作。
著者等紹介
ブリッシュ,ジェイムズ[ブリッシュ,ジェイムズ] [Blish,James]
1921年、ニュージャージー州に生まれる。ラトガーズ大学で動物学を学ぶ。十代の頃からファン活動をはじめ、1940年にSF専門誌『スーパー・サイエンス・ストーリーズ』から“Emergency Refueling”でデビュー。ウィリアム・アセリング・ジュニア名義のSF評論活動でも名を馳せた。『悪魔の星』でヒューゴー賞受賞。1975年逝去
井上一夫[イノウエカズオ]
1923年東京生れ。慶應義塾大学卒業。2003年歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
-
乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
儚俣
10
第一部の惑星リチアだけで神学論争を深めたほうが話は面白かったと思う。地球で宇宙人とパーリーナイトする描写の必要性が全く感じられない。また、登場人物は神学者、無神論者含め、あくまでキリスト教社会で育ったかそれがあまりまえの世界であることを前提に書かれ過ぎている。キリスト教の公理なんて頭で理解出来ていても信じていない人間にとっては話が飛躍し過ぎていて理解に苦しむ。ましてや面白味は見出だせない。登場する日本人女性科学者が皮肉としか思えない。2015/11/10
記憶喪失した男
5
神学SFである。デカルトの「動物に魂はない」を根拠に、爬虫類の知性をもった異星人を動物であり、祓魔(ふつま)するべきだとする。作者のブリッシュは不可知論者だったらしく、キリスト教会をあまり激しく皮肉ることはしない。ので、ちょっと物足りないかもしれない。2013/10/11
陽香
2
197503282017/06/04
錯乱坊
1
古い表紙の本で読みました。神学テーマのSFと言うことですが、一神教とは程遠い極東の住民である私としてはさっぱり理解不能な作品です。ハインラインの『異星の客』と根底に流れているものが似通っている印象でした。
VAVA
1
面白かった! それほど難解ではない。でもミルトンとかゲーテとかは知っておいたほうがいいかも。退廃した未来がパンク2015/01/02