出版社内容情報
ロバート・A・ハインライン[ロバートハインライン]
著・文・その他
大森望[オオモリノゾミ]
翻訳
内容説明
スチュアート家のペットは、ばかでかい宇宙怪獣だった。その名もラモックス。ある日、彼は飼い主のジョン・トマスの留守をいいことにつまみぐいにでかけるが…。初めて目にする怪物の姿に、街はたちまち一大パニック。おちゃめでとぼけたラモックスと、ジョン・トマスが巻き起こす大騒動の頴末は?ハインラインの傑作ユーモアSF、待望の完訳。
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あおでん@やさどく管理人
34
読書会でのプレゼント本。イラストもあって、ラモックスがかわいい。体を変形させてジョン・トマスの席を作ったりできるのもいい。騒動の中で活躍するのは宙務省の次官・キク氏。素性の知れない異星人に対しても毅然とした態度で交渉をする描写が、いい意味で小説を引き締めている。2019/03/23
しゃお
27
【再読】クリスマスプレゼント用の本にと思い何十年ぶりかで再読。ラモックスが可愛かった事以外はすっかり忘れており、もっとジョンとラモックスの二人がドタバタするものかと思ってたら、中盤以降は政治や外交といったものがメインに描かれており新鮮な気持ちで読めましたが、宙務省常任次官のキク氏が自身の信念をもって毅然とした態度で事態に臨むところが何よりの読みどころ。また、ジョン側とラモックス側とで視点が違うと考え方も違うものの、二人の友情には変わりはないところがいいんですよね。ハインラインの思想的なものが薄めなのもw2019/12/21
fukumasagami
19
ラモックスの演説が続くなかで、ふたりはひとつのケープをわけあって身を寄せた。それをちらっと見たベティはジョン・トマスに向かっていった。「あなたは一度だってあんな事してくれなかったわね」「なにいってるんだベティ、風邪なんかひく柄じゃないだろ」「ねえ、せめて腕ぐらいまわしてくれてもいいんじゃない?」「まさか、みんなの見てるまえで?寒いんならラモックスにくっつけばいいよ」2020/03/29
有理数
18
最高のSF小説。でかくてのろまな宇宙怪獣・ラモックスと、その友達の人間ジョン・トマスくんを中心に、魅力的なキャラクターたちが織り成す大騒動。まずラモックスがめちゃくちゃ可愛い。表紙・挿絵のラモックスがとにかくキュート。そしてトマスくんとの友情がとにかく熱い。互いを信頼し合い、一緒にいたがる仲良しな二人を見ているとどこか泣きそうになる。そして、そんな二人を中心としたドタバタコメディと思いきや、宇宙と地球を巻き込む壮大な物語へと展開していく。とにかく楽しい。可笑しさとシリアスの向こうにラモックスたちが微笑む。2020/12/02
鐵太郎
16
代々のジョン・トマスたちはラモックスをペットだと思っていたのですが、実はラモックスは代々のジョン・トマスたちをペットだと思っていたのだそうな。(爆) ──ところで、この本の表紙絵と挿絵を描いているのは、あまのよしたか氏だとか。おや、これは耽美な画を描かせたら世界でも五本の指に入るという天野喜孝さんじゃありませんか。かつてはこんな愉快な絵も描いていたんですね。2010/04/26