創元SF文庫<br> 73光年の妖怪

創元SF文庫
73光年の妖怪

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  • サイズ 文庫判/ページ数 258p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488605063
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

73光年彼方の惑星から合衆国に飛来した怪奇な生物。それは自由に他の生物に乗り移り、支配できる力を備えた恐るべき知性体だった。そいつは闇に潜み、野ねずみから人間へ、そして犬へと次々に宿主を変えていく。この姿なき敵の正体を看破して、人類を破滅から救わんとする一人の物理学者と、知力の塊ともいうべき知性体との虚々実々の闘い。ブラウン屈指のサスペンスSF長編。

著者等紹介

井上一夫[イノウエカズオ]
1923年生まれ。慶應大学哲学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

GaGa

41
復刊記念再読。F・ブラウンらしさが感じられない、ストレートな侵略SF。ジュブナイル的感覚で読めば、広い世代で楽しめる作品。訳者がE・マクべインの「87分署シリーズ」を多く手掛けた井上一夫氏。映画「遊星からの物体X」(J・カーペンター監督)も元作品のリメイクに加えてこの小説の要素を入れたのでは、と公開当時思ったもの。単純に楽しめるので多くの方にお薦めです。2011/11/01

ホームズ

12
フレドリック・ブラウンは初めて読んだかな(笑)あまり作者らしくない作品のようですが楽しめました(笑)何となく設定が『悪魔を憐れむ歌』を思い出してしまった。他の生き物の身体を乗っ取れる侵略者だけど結構制約もあるので簡単に事が進まない感じが良かったですね。スタートン博士との知恵比べもいい感じでしたが最終的には結構あっけない感じがしてしまったかな。それでもこういった作品は好みです(笑)たのしんで読むことができました(笑)2011/11/20

えいち

7
MITの科学者VS宇宙人。生物の意識を乗っとることができる宇宙人は、自分の星に帰るために科学者に目をつける。でも、一度乗り移ったらその生物が死ぬまで体から出られないという条件があり、科学者に辿り着くまでに不自然な自殺騒ぎが起きてしまう…。この乗り移りの縛りが物語を面白くしてる!やたら死にまくって反省するのは滑稽ですらある。後半はドキドキしながらも、なんだか宇宙人もかわいそうで同情してしまった。2019/06/24

風鈴黒餡

7
精神乗っ取られファンとしては(何それ)、次の対象に乗り移るには宿主を殺す必要がある、という残酷な設定に興奮しましたフヒヒ。制限付きだが強い能力をもつ知性体が密かに田舎を侵略していく恐怖と、謎の現象から未知の敵を探り当てていく科学者の知恵比べに手に汗握りました。特にガチ戦闘に入ってからの動物神風ラッシュは凄かった。猫好きには辛いが。SFファンの想像力が世界を救う! 2011/10/24

ふりや

6
フレドリック・ブラウンのSF長編。異星から来た未知の生命体と地球の天才物理学者の対決。もうこの設定だけでワクワクしますね。SFが土台にはなっていますが、主人公が敵を徐々に追い詰めていく様子はミステリ的な趣も。特に終盤の1対1の知恵比べは手に汗握る展開!やっぱりブラウンは良いなあ!面白かった!訳文も古臭い感じは無くサクサク読めました。少しだけ気になったのは、タイトルの「妖怪」はちょっとニュアンスが違うかなあというところ。原題の『The Mind Thing』の方が、内容には適しているかなと思いました。2019/10/04

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