内容説明
鬼才フレドリック・ブラウン自身が、ユーモアSF短編の傑作中の傑作を精選した決定版アンソロジイ!地球侵略からタイム・トラベル、ロボット、スペース・オペラ、ミュータントまで、さまざまなテーマにわたって名編の数々を収録。SF初心者にとっても、格好の入門書となることうけあいである。本邦初訳作品を多数収録。
著者等紹介
小西宏[コニシヒロシ]
1929年生まれ。東北大学、一橋大学大学院卒、元専修大学教授。主な訳書、ブラウン「未来世界から来た男」等多数。1998年歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かえるくん
10
SF短篇の鬼才フレドリック・ブラウンとマック・レナルズ(この人のことはよくわからない)の共同編集によるユニークSFアンソロジー。ヘンテコなシチュエーションの作品ばかりが集められており、SF設定とのギャップで笑いを生み出している。現代において実現されているテクノロジーが先取りされているものもあって侮れない。2012年の復刊フェアにより甦った本なので、SF好きはいまのうちにぜひ入手しておきたいところ。2013/04/05
けいちゃっぷ
8
各作品の発表年が書かれてないので分からないが、おそらく1950年前後。 昔は気に入った作品を何度か読み返した覚えがあるが、久しぶりに通して読もうと思ったら見当たらないので買い直した。 ユーモアSFだけあってインパクトは薄いが、どれも安心して読める。 特に「ジョーという名のロジック」は、これってタブレット端末じゃねーか。 多分昔はピンとこなかったろうな。 285ページ 2013/07/12
OHta
7
そのタイトルに偽りなしといったユーモアたっぷりなSFアンソロジー。タイムマシン、ロボット、ミュータント、異星人、スペースオペラ(?)、自販機(?!)。定番モノから異色作まで幅広く、総じてユーモアに満ち、クスッといけます。しかしユーモアとひとことで言っても、ただ面白おかしければ良いという話ではなく、それらは焦点を結んだものでなくてはならないのですね。そして凝りすぎてもよろしくない。理路整然としたものが不意にちょっとだけ崩れるときに生まれる効果がユーモアなのかなと。SF入門編にも最適な一冊。2016/08/23
ふりや
6
SFカーニバル!タイトル良いですねえ~。フレドリック・ブラウンとマック・レナルズの二人が編纂したSFアンソロジー。二人の作品も収録されています。解説にある通り、様々なテーマのユーモラスなSFを集めた作品集です。ネット社会を予見し、さらにそれを皮肉った『ジョーという名のロジック』人語を喋る馬とのドタバタ劇『ミュータント』火星人と地球人の気の抜けた争い『火星人来襲』まるで悪い夢を見ているかの様な描写が印象的な『恐竜パラドックス』自販機を通して火星人と交流する『地球=火星自動販売機』などがお気に入りです。2019/10/07
あにこ
4
超久しぶりのSF。SFの自由奔放さには改めて驚かされる。ガチガチな理論派のSFもたまには良いが、やっぱりこういった破天荒なバカ話の方が好き。『恐竜パラドックス』は興味深い。“論理性の非論理的局面”では正当な論理が適用できないという主張は、それが一種の詭弁であるとは分かっていても、それなりの納得を与えてくれる。なるほどさすがブラウン。2014/02/28
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- 和書
- 夏の口紅 文春文庫