創元推理文庫<br> 妖花燦爛―赤江瀑アラベスク〈3〉

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創元推理文庫
妖花燦爛―赤江瀑アラベスク〈3〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 604p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488505066
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

デビュー50周年記念出版
芸術への狂おしい執念、
実ることのない凄絶な恋慕
泉鏡花、三島由紀夫の系譜に連なる巨星の
多彩な業績を精選する決定版傑作選全三巻
最終巻には傑作「阿修羅花伝」ほか
独自の美の世界全十六編

「あの醜悪な凄まじい面で、どうしてあんな美の世界が出てくるのか……なんで、一生でも抱きしめていたいと思うような女が描けるのか……」怨霊橋姫の鬼面で凄絶な『鶴』を舞って喝采を浴びた異端の能楽師・立花春睦。彼の舞姿に魅入られた若き能面師とその姉を巻き込んだ芸術への妄執と愛憎の果てを描く傑作中編「阿修羅花伝」ほか、文庫未収録作多数で贈る〈赤江瀑アラベスク〉全三巻堂々完結。

内容説明

芸術への狂おしい執念、実ることのない凄絶な恋慕―怨霊の面で官能の美を舞った異端の能楽師の姿に魅入られた若き能面師とその姉の運命を描く傑作中編「阿修羅花伝」。死ぬのならここで死にたいと思わせるような満開の桜。平家の落人たちの集落に広がる絶景の謎「平家の桜」ほか、文庫初収録作多数の十六編とエッセイ五編で贈る“赤江瀑アラベスク”最終巻。全三巻堂々完結。

著者等紹介

赤江瀑[アカエバク]
1933年山口県生まれ。日本大学藝術学部演劇科中退。在学中は詩の同人誌「詩世紀」に参加。中退後は放送作家として活躍していたが、70年「ニジンスキーの手」で第15回小説現代新人賞を受賞し、作家デビューを果たす。以降精力的に短編、長編を発表し、73年「罪喰い」が第69回直木賞候補となる。74年『オイディプスの刃』で第1回角川小説賞を受賞。84年『海峡―この水の無明の眞秀ろば』『八雲が殺した』の両作品が第12回泉鏡花文学賞を受賞。2012年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

54
前巻で予想していた作品が収録されていました。但し、「花夜叉殺し」は収録されなかったのは残念。後、「阿修羅花伝」があるなら前日譚の「禽獣の門」も収録して欲しかった!それはさておき。あり得ない桜に憑かれた前途ある青年を描く「平家の桜」。望みだとしても彼が待ってる人もいる現世を捨てる選択をしたのが遣る瀬無かった。花の下で友と逢う「櫻瀧」。ミスリードによって彼岸の人になった人物が思いもしなかった人だったので呆然とさせられた。一種のミステリーである。「恋川恋草恋衣」の忍る恋は爽やかだ。2022/01/10

あ げ こ

14
〈いまたけなわな花ざかり〉〈のどかな明るい陽溜りと、土の匂いと、草木の香と、蜜蜂の音も絶えない…〉燦爛たるその光景の内に満ちる魔の、けだるく、温かく、どこまでもうららかであること。色濃く、豊かに、充足している。穏やかに、微睡むように接近する終息というものの甘やかさ。温かな陽光にくるまるようにして、睡ること。極致めいて心地よい。いずれにせよみな、魅惑されている。魅惑されていることのただなかにある。妄執と、苦痛と、或いは快楽、それらがもたらす酩酊の、ただなかにある。狂うのではなく、酩酊を、鮮やかに生きている。2024/01/24

ハルト

6
読了:◎ 花と人の情念が匂い立つ、魔的に妖しい作品群。燦爛と、死に急ぐかのように散る花に、覆い隠されたような幻影。なにが幻でなにが現実なのか。酔うようにして埋もれる。▼後期短篇集の中から耽美伝奇作品を選んだだけあって、どれもが艶美でなまめかしい。これぞ赤江瀑という世界を堪能できた。全三巻で終わってしまうのが残念。もっと、妖美な作品たちに浸っていたかった。▼中でも好きだったのは「平家の桜」「桜瀧」「春の寵児」「阿修羅花伝」「阿修羅の香り」。2022/02/16

まんだよつお

5
赤江ワールドを象徴する〈花〉と〈芸能・技芸〉。後者の能とか刀剣はよく知らないのでスルーするものの、非在の桜を幻視する「平家の桜」など、前者テーマの妖しの美は圧巻。ゴースト・ストーリーの趣きの「奏でる艀」も捨てがたい。そうしたなか、ぼくにとっての最高作品は「星月夜の首」。エロスとタナトスのあわいに漂う禁断の美学に酔いしれる。2022/01/31

SOLVEIG

2
赤江瀑アラベスク全巻読了。本当に、なぜ今まで知らなかったんだろうとつくづく自分の守備範囲の狭さ――好みのジャンルなのに名前すら知らない作家の多いこと!?――を嘆きたくなった。この巻後半数作は、これまでと少し印象が異なるように感じる作品もあったけれどそれもまた面白かった。《京ことば》での会話の描写が多くかなり印象的。 どこか「修禅寺物語」を思い出さされた(内容は全然違うけど)『阿修羅花伝』、完全にやられた(そうきたか!)感のある『奏でる艀』あたりはかなりのお気に入り。最後の『夜を籠めて』はまだ消化不良。2023/01/01

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