内容説明
「ファンの正体を見破れる店員のいる店で、サイン会を開きたい」―若手ミステリ作家のちょっと変わった要望に名乗りを上げた成風堂だが…。駅ビルの六階にある書店・成風堂を舞台に、しっかり者の書店員・杏子と、勘の鋭いアルバイト・多絵のコンビが、書店に持ち込まれるさまざまな謎に取り組んでいく。表題作を含む五編を収録した人気の本格書店ミステリ、シリーズ第三弾。
著者等紹介
大崎梢[オオサキコズエ]
東京都生まれ。元書店員。2006年、書店で起こる小さな謎を描いた短編集『配達あかずきん』を発表しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
射手座の天使あきちゃん
267
シリーズ第三弾 アルバイト書店員・多絵ちゃんの推理冴えわたりますよん♪、やっぱり短編の方がいいですぅ (^_^)v 若手人気作家の著作本タイトルを織り込んだ挑戦文に挑む表題作・真相にちょっと心がザラっとするかも、反対に「君と語る永遠」、「ヤギさんの忘れ物」、「バイト金森くんの告白」は心ほのぼの・笑顔がこぼれますぅ!! 書店の薀蓄も満載だよ(笑)2011/05/21
ダイ@2019.11.2~一時休止
241
成風堂書店事件メモその3。連作短編集。このシリーズは長編より短編の方が自分好みかな。取り寄せトラップ・ヤギさんの忘れ物なんかがイイ。2014/12/30
takaC
229
ブックストアウォーズシリーズよりこちらの方が好み。2016/01/07
hiro
216
書店のお仕事小説プラス日常ミステリーの『成風堂書店事件メモシリーズ』第4弾がでたので、それを読む前に未読だったこの第3弾を先に読んだ。やはりこのシリーズは短編のほうが面白いと思う。ただ表題作は、今問題になっているあの事件を思い出し、嫌な思いを抱きながら読んだ。また坂木司さんの現在、本と書店が置かれている状況についての‘解説’は、正論として納得する。第4弾は今までもすれ違っていた、あのひつじ君の『出版社営業・井辻智紀の業務日誌』との合体作品なので、大いに期待して読もうと思う。でも、もしかして長編?2013/12/04
佐々陽太朗(K.Tsubota)
213
「君と語る永遠」に泣きそうになった。やっぱり書店はイイ。世の中には二とおりの人間がいる。書店で1時間でも半日でも、場合によっては一日でも過ごせる人とそうでない人だ。書店は興味と謎と発見と驚きとその他なんだかわからない何ものかに充ち満ちているのだが、その面白さ知ってしまうかどうかなのだろう。必ずしも書店の面白さを知った方が良いとは限らない。それはそれで人生という限られた時間の多くを本に絡め取られてしまう不幸でもある。しかしそこは本に惚れた弱み、「あなた(本)のための不幸ならよろこんで」ってなものだ。 2014/07/12