感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
34
(辛口感想です)孤児シリーズ最終巻・・・なのですがもやもやとする巻。結局、会社同士の潰し合いや遺産相続の結末は有耶無耶です。加えて涙を誘ったあの人達の末路を知っているがゆえに遣る瀬無い分、ずるく立ち回る高杉に苛々。本当に女子供になぜか好かれる高杉は一度、女に刺されればいいのに(怒笑)その分、猫のとらの存在が癒しです。そして孤児シリーズでは片思いをしている子は辛い目に合いやすい中、負けん気と矜持を保ちつつも星玲子を小さい時から守った丈君が報われて何よりです。「一度くらい、顔見せろ」ってそうだ、そうだ(笑)2013/08/01
本木英朗
23
四部作の最終作が、この作品だ。幼馴染の丈と忍び込んだ雪の邸で、三人の幼児を目撃した星怜子は、その時川に落ちた愛猫とらを救ってくれた優しい少年に思いを寄せる。父母を失い一人札幌に向かう道にも、彼は現れた。丈ととらに護られて成長する星怜子は、一途にかつての少年を思い続けるが、祖父の遺産を巡る策謀と、三人の幼児に繋がる縁が彼女を翻弄する――という話だ。これも全く分からなかったよ、俺はね。まあ別にいいけれどさ。とにかく読め! それしかないってば。さすが佐々木丸美先生である。またいつか読もうと思う。2020/12/18
猫ぴょん
21
孤児4部作の最後☆彡 もうひとりいたのね(^^;孤児が。 今までの3人と直接ではないけど絡むのね。 でもこちらはファンタジー色が強く素晴らしい猫「トラ」がナイスキャラなのでそんなにドロドロ物語ではないかな。 仲良しの丈君も押しキャラ。 今までの王子様キャラとは違うからね。 2作目「忘れな草」と重複する王子様キャラ。 まったくもって気に喰わないキャラなのである。 とある会社組織の陰謀の複雑さと女の子たちの受難。 大人の身勝手にムカムカしつつ気になり過ぎてセッセと全作読破の日々でしたww 2021/12/13
雪守
19
孤児シリーズ最終巻。全ての謎が分かったとは言えないけど、一つの流れを別の視点から終わりを眺める感じでした。楊子や郁の再登場は嬉しかったです。そして高杉はほんとにろくでもないやつ。文章表現が詩的で綺麗なのはいつも通り。音の余韻を吸い取るかのような雰囲気を持っています。冬の季節に温かい部屋で読むのが一番な作品だと思います。2010/12/08
あかぽち
18
あいかわらず美しい文章にウットリ。でもシリーズの4巻だったんですね、ミスった。分からない部分もあった。これは2巻3巻も読まねば。それにしても、とらは可愛いな!親の想いを受け継いだ守り猫であるとらが、一番いじらしい。2016/02/18