出版社内容情報
汗が滲む真夏の昼休み、名探偵と誉れの高い少女は屋上にいた。授業中に学内で起こった、姉の水着の盗難事件に首を突っ込んだおれ。四苦八苦した調査の末に、どうにか容疑者を三名まで絞ったのだが、どうにも決め手に欠ける。行き詰まったおれは、友人から聞いた名探偵の噂を元に、彼女を訪ねることにした。東京からやって来た眼鏡の転校生、蜜柑花子という変わった名前のおとなしめの少女。普段は無口な蜜柑だが、おれの話を聞いて瞬く間に犯人の名前を挙げる――。鮎川賞作家が爽やかに描いた青春連作ミステリ。文庫オリジナル。
市川哲也[イチカワテツヤ]
内容説明
最愛の姉の水着が盗まれた事件に、怒りのあまり首を突っ込んだおれ。残された上履きから割り出した容疑者には完璧なアリバイがあった。困ったおれは、昼休みには屋上にいるという、名探偵の誉れ高い蜜柑花子を頼ることに。東京から来た黒縁眼鏡におさげ髪の転校生。無口な彼女が見事な推理で瞬く間に犯人の名を挙げる!鮎川賞作家が爽やかに描く連作ミステリ。文庫オリジナル。
著者等紹介
市川哲也[イチカワテツヤ]
高知県生まれ。太成学院大学卒。2013年『名探偵の証明』で、第23回鮎川哲也賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
114
連作短編集。名探偵の証明の番外編?で蜜柑花子の高校時代の学園モノ。なんかキャラとか動機とかいろいろかぶっているような気が・・・。2017/02/23
へくとぱすかる
80
不思議な感触の文体。とっつきにくい気はしたけれど、そのうち慣れてしまいます。探偵役の蜜柑(という姓)の人物像よりも、語り手の特性がなぜか凌駕する物語。さまざまな点でのありえなさが学園ドラマという枠の中でミステリを組み立てる場合、いかに困難かを作品を通じて示されるという意味でも、示唆的だと思いました。推理はしっかりおもしろく、後期クイーン問題までも!2018/02/25
aquamarine
73
蜜柑花子が高校生の時のお話。連作短編の形ですが、納得のいく伏線と結果のある綺麗なロジックだと思います。ただ、個人的好みかもしれませんが、本シリーズの時同様、今回もどのキャラにも全く思い入れできませんでした。学生時代の彼女はもう少し違うかなと思いましたが、やはり主人公も彼女も全く好きになれず残念です。同じことを何度も書いている気がしますが、もっとキャラが魅力的なら楽しめると思うのでぜひ別シリーズをお願いしたいです。2017/05/17
寂しがり屋の狼さん
62
時間があったので図書館にて手に取った作品。ミステリーとしては『❔』な感じはしますが、サクサクと読めます。頭を使わない推理小説(*^^*)本格的な物語のプロローグって感じですかね(*^.^*)2019/12/08
hnzwd
53
後の『名探偵の証明』シリーズに繋がる前日譚。とはいえシリーズ読んでる訳ではないんですが、、表紙絵のファッションアイテムが固まっていったりと、シリーズのファンなら、より楽しめる小ネタが。謎は小粒ですが、非常に読みやすく、名探偵としてどういう形の解決とするべきなのかを考えさせるものになっています。シリーズの方も文庫化お願いしますー2017/07/10
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- 和書
- 死神の精度 文春文庫