内容説明
実物を知る人間は数えるほどしかいない、所在不明の幻の絵画『ロンド』。交通事故死したその画家の回顧展を企画する美術館学芸員に、「ロンド」の名を冠した未知の画家の個展案内状が届いた。会場にあったのは有名な18世紀の絵画そのままの死体だった。奇怪な個展は更に続く。謎の個展を開くこの画家は誰なのか?木口木版画の第一人者・柄澤齊、渾身のミステリ・デビュー作。
著者等紹介
柄澤齊[カラサワヒトシ]
1950年栃木県生まれ。現代日本の版画界を代表する一人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ソラ
6
【読メ登録以前読了作品】 内容(「BOOK」データベースより) 実物を知る人間は数えるほどしかいない、所在不明の幻の絵画『ロンド』。交通事故死したその画家の回顧展を企画する美術館学芸員に、「ロンド」の名を冠した未知の画家の個展案内状が届いた。会場にあったのは有名な18世紀の絵画そのままの死体だった。奇怪な個展は更に続く。謎の個展を開くこの画家は誰なのか?木口木版画の第一人者・柄澤齊、渾身のミステリ・デビュー作。 2007/06/23
はまちゃん
2
初柄澤齊氏作品。というか、作者は現代小口木版画の第一人者だとか! いやいや、おもしろい。まだ上巻だが、しっかりと引き込まれています。 最終的にどのように決着がつくのか。 下巻が楽しみです。2015/08/02
Mrs.Holmes
2
版画家・柄澤齊のミステリ・デビュー作。先日読んだ矢川澄子の本の表紙が柄澤氏の絵だったので読んでみました。引き込まれます。2009/12/29
ごん
1
読んだのは単行本の方(10ン年積んで熟成させてしまった)。嫌味なくらい文章うまいなこの人。基本は絵画的視覚に軸足を置いた文章だけれど、そこに共感覚的な別の五感が編み込まれてて、読んでて心地好い。出てくる絵画や食事も魅力的。上巻の展開は殺人のお膳立てが魅力的でぐいぐい読ませる。10ン年も積んでしまったことを反省する面白さだった。2017/01/29
Jimmy
1
これは、傑作です!おそらく今年のNO.1です。魅力的な設定と謎、過不足無く襲い来る新展開、かなり立ったキャラ。かなりかなりイケてます。幻となった傑作絵画「ロンド」を巡っての殺人事件。上巻は終わったが、下巻はいったいどういう展開を見せるのか?2007/04/17