創元推理文庫<br> 虚ろな感覚

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創元推理文庫
虚ろな感覚

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  • サイズ 文庫判/ページ数 347p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488453039
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

「飯田さん―いらっしゃいませんか?警察のものなんですけど」相手が『飯田さん』と呼びかけたことに、志穂はぎくりとした。チェーンを掛けたままドアを開くと、相手の女は一枚の紙をドアの隙間から差し入れてきて…。二人の女のスリリングな心理闘争を描く「幻の男」など、サスペンスの名手が贈る七つの巧緻な逆転劇。記憶は、感覚は、秘かにあなたを裏切るかもしれない。

著者等紹介

北川歩実[キタガワアユミ]
1995年、『僕を殺した女』でデビュー。論理的な作風とサスペンスフルな展開で注目される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

papako

45
久々の著者の作品。やはり、私の中でこの作者の作品がイヤミスNo.1です。本当にイヤーーーな気持ちにさせてくれます。じんわり真綿でしめられるような読後感です。次は『く』2015/11/12

ジンベエ親分

34
またも思わぬ拾いモノ。切れ味抜群の短編集。どんでん返し、というより最初から読者に複数の可能性を考えさせる書き方で、それが景気よく二転三転する。単純なミスリードを誘う叙述トリックとは異なり、二重三重に仕掛けられていたり、二段構えになっていたりするので、最後まで読んでもこれが結論で真実なのか確信が持てなかったりする。「幻の男」と「告白シミュレーション」が特に秀逸。超ロジカルなのにホラーを読んだような感覚は新鮮。頭を振り絞って読んでも推理どころか話についていくのに精一杯というか…。面白い。この作家の本、探そう。2017/10/21

coco夏ko10角

18
7つの作品収録、どんでん返し系短編集。『蜜の味』と『告白シミュレーション』が特によかった。2020/07/01

6
トリッリーな展開構成に対するチャレンジ精神は好きなのだけれど、パンチが足りず印象に残らない。緻密なのはいいけれど説明力にもちょっと欠けるかな。好きなテイストなので、頑張ってもらいたいところではあるのだけれど…。2010/07/06

hirayama46

5
はじめての北川歩実。おお、これは好み……。解説にある「畸形的」という形容がピッタリでした。短めの枚数にディストーショナルな展開を詰め込んだ、満腹感のある短編集でした。たしかに悪く言ってしまえばキャラクターは特色の薄いパーツっぽさがあり、文章は色彩に乏しく乾燥しています。ただ、それは裏を返せば物語に奉仕した作品作りとも言えるわけで、普通は残すものまで削ぎ落とした極めてスマートで異形な短編とも言えるのではないでしょうか。2018/01/24

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