出版社内容情報
魔術や呪いが跋扈する世界で推理の力は真相に辿り着くことができるのか?俊英が渾身の力で放ち絶賛を浴びた、魔術と剣と謎解きの巨編!第64回日本推理作家協会賞受賞ほか、各種年末ミステリ・ランキング上位を総嘗めにした話題作!
ロンドンから出帆し、北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。その領主を父に持つアミーナは、放浪の旅を続ける騎士ファルク・フィッツジョンと、その従士の少年ニコラに出会う。ファルクはアミーナの父に、御身は恐るべき魔術の使い手である暗殺騎士に命を狙われている、と告げた……。いま最も注目を集める俊英が渾身の力で放ち絶賛を浴びた、魔術と剣と謎解きの巨編!
内容説明
ロンドンから出帆し、北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。その領主を父に持つアミーナは、放浪の旅を続ける騎士ファルク・フィッツジョンと、その従士の少年ニコラに出会う。ファルクはアミーナの父に、御身は恐るべき魔術の使い手である暗殺騎士に命を狙われている、と告げた…。いま最も注目を集める俊英が渾身の力で放ち絶賛を浴びた、魔術と剣と謎解きの巨編!第64回日本推理作家協会賞受賞作。
著者等紹介
米澤穂信[ヨネザワホノブ]
1978年岐阜県生まれ。2001年、『氷菓』で第5回角川学園小説大賞奨励賞(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞しデビュー。2011年、『折れた竜骨』で第64回日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 4件/全4件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ame
205
なんという新感覚!剣士や魔術師が登場する中世ファンタジーを舞台に、殺人犯を追い詰める本格推理ものだった。この絶妙な混ざり具合と読者をぐいぐい引き込む世界観の構築が素晴らしい。上巻ではまだ謎は解けず、本のタイトルの意味もわからないまま。一気に読んでしまいたい徹夜本。2015/07/29
まりも
192
北海に浮かぶソロン諸島の領主を父に持つアミーナが、放浪の旅を続ける騎士ファルクとその従者の少年・ニコラに出合う事で始まる物語。これは素晴らしい。十字軍時代のヨーロッパを舞台に、剣と魔法と謎解きを融合して来るとは思いもしませんでした。魔法が万能の存在ではなく、その魔法で何が出来るのかという事が決まっている為、ファンタジーとしての楽しみとミステリーとしての楽しみの両方を味わえるのが良いですね。この魅力的な世界観に一度引き込まれると先の展開が気になってしまい一気にハマっちゃいました。下巻も楽しみです。2016/01/06
イアン
183
日本推理作家協会賞を受賞した米澤穂信の長編。舞台は中世ヨーロッパ。海に囲まれた孤島で領主が深夜に何者かに刺殺される。娘であるアミーナは異国の騎士・ファルクらと共に、父を殺めた〝走狗〟の正体を探るが…。魔術や呪いが介在し、国同士が血で血を争う戦いを厭わなかった時代を背景に緻密なロジックで真相を炙り出す世界観は、まさにファンタジーと本格ミステリの融合。海外ミステリやファンタジー作品を読み慣れていないため人名や英文を訳したような文章が上滑りし時間を要してしまったが、ここから面白くなることを信じて下巻へ進みます。2023/05/08
yoshida
164
北海に浮かぶソロン諸島。デーン人の侵攻に備え、領主は傭兵を集めていた。曲者揃いの傭兵達。彼等と面談した夜、領主が殺害される。領主の娘アミーナは、東方から来た騎士ファルクと従士ニコラと共に父を殺した犯人を探す。剣と魔法が息づく世界での謎解き。上巻では犯人の予想もつかない。米澤穂信さんの作品でも珍しい設定だと思う。クセの強い人物が多いので、下巻でどう収束させるのか気になるところ。絶対と思われた事柄も看破していくファルク。少年だが頼もしい従士のニコラ。アミーナとニコラに芽生える絆が暖かい。巻頭の人物紹介は必須。2020/09/06
sk4
159
時は12世紀、実在する地名や人種や言語を使用していながらの、剣と魔法の世界。って事はパラレルワールド?それともファンタジー?とは上巻の時点では解らないんだけど、単純に米澤穂信のストーリーテラーの能力の高さにひたすら驚いた。 ミステリーと相性の悪い【魔法】をストーリーの中心にしながらしっかり条件をコンフィグし、最初に手口を明らかにすることでハウダニットのミステリを封じている。 小ソロンという館で起こった王殺しミステリー。一体誰が? なぜ? かつて経験したことの無いほどのページをめくるスピードで、下巻へ!2013/08/18
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