創元推理文庫<br> 亡霊ふたり

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創元推理文庫
亡霊ふたり

  • 詠坂 雄二【著】
  • 価格 ¥836(本体¥760)
  • 東京創元社(2021/10発売)
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  • サイズ 文庫判/ページ数 320p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488440213
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

「高校在学中に人を一人殺す」――自由の獲得という夢を叶えるため、殺人願望を抱く高橋和也。「廃校の亡霊」に導かれるようにして彼が出会ったのは、名探偵志願の同級生だった。彼女を最初の殺人対象に決めた和也は、「探偵に必要なのは謎に遭遇する能力」と嘯く彼女と行動を共にし、謎とも言えない謎を追っていくが……。自在に作風を変えつつも、シニカルで鋭利な文章は一貫してきた著者による、鮮烈なボーイ・ミーツ・ガール!

内容説明

「高校在学中に人をひとり殺す」自由の獲得という夢を叶えるため、殺人願望を抱く高橋和也。「廃校の亡霊」に導かれるようにして彼が出会ったのは、名探偵志願の同級生・若月ローコだった。彼女を殺人対象に決めた和也は、「探偵に必要なのは謎に遭遇する能力」と公言する彼女と共に、謎とも言えない謎を追っていくが…。相反する高校生を描く鮮烈なボーイ・ミーツ・ガール!

著者等紹介

詠坂雄二[ヨミサカユウジ]
1979年生まれ。2007年、光文社の新人発掘企画“KAPPA‐ONE”に投じた『リロ・グラ・シスタ the little glass sister』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

114
著者おなじみの架空の遠海市を舞台としたミステリ。ボーイミーツガールな展開はまさに青春もの。とは言え詠坂さんの作品なだけあって普通ではない設定が魅力で、それでいて読後感にはしっかりと未完成さゆえの青春な味わいも残されていた。途中、先輩や友人が和也に理屈を超えた考え方で諭すのも印象的。探偵にしろ殺人にしろ、論理に支配され過ぎると行き詰まると言っているかのよう。実際、あの事件は二人にとってミステリ理論的にはうってつけなものだったはずだが。それでもその実体験が亡霊ふたりを追う二人に何かをもたらしたようにも見えた。2022/07/15

papako

48
結構好きな作者の作品。でも読むたびに、そんな話あったっけ?とか、あー、もう一度読まないと?と思わされる。こちらもリロ・グラ・シスタの記憶が欲しい。ま、読まなくても楽しめるんですが、覚えてると楽しさ倍増かなと。2023/01/23

タカギ

24
ずっと読みたかった本がやっと文庫になった。やっぱり詠坂氏の感性は独特だ。稀代の殺人者・佐藤誠に憧れる男子高校生・高橋が、在学中に殺そうと目をつけたのは、名探偵・月島凪に憧れるローコだった。2人に共感できるところは全然ない。事件を見つけに奔走するローコはちょっと面倒くさくて迷惑な人物ですらあると思う。でも終章にくると、2人に変化が見られ、ボーイミーツガール小説である、ということにも頷ける。他の詠坂作品とのクロスオーバーは見つかるとうれしい。2021/10/17

momi

14
★★☆☆☆2022/03/25

CCC

13
殺したい主人公と名探偵になりたいヒロインの青春ミステリー。なのだけど自分の感触では主人公とヒロインのすごい特殊なせめぎあいで、まるで戦いをしているような気さえした。各キャラの思惑のズレと噛み合いが面白い作品だった。2022/10/29

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