創元推理文庫<br> 雪のマズルカ

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創元推理文庫
雪のマズルカ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 251p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488430047
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

夫が残したものは、滞納した事務所の家賃とリボルバー、そして苦い思い出だけ。夫の跡を継ぎ、私立探偵となった笹野里子の活躍を描く、直木賞作家・芦原すなお初のハードボイルド連作集。非行女子高生の行状に迫る表題作ほか、「氷の炎」「アウト・オブ・ノーウェア」「ショウダウン」を収録。最強(最驚!?)の女探偵がたどりつく衝撃の結末とは。

著者等紹介

芦原すなお[アシハラスナオ]
1949年香川県生まれ。72年早稲田大学文学部卒。86年『スサノオ自伝』で小説家デビュー。90年『青春デンデケデケデケ』で文藝賞、翌年直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

papako

78
お気に入りさんの感想から。わ、これはめちゃくちゃ好みでした。掘り出し物でした!みみずくシリーズと同じ作者とは思えないハードボイルドな文章です。死んだ夫の探偵業を継いだ笹野里子。失うもののない彼女の切れ味鋭い調査が真実をめった切りです。若竹さんの葉村晶や柴田よしきさんの下澤唯を彷彿とさせる女探偵っぷりがいいです。これは続編も読まなきゃ。2017/02/13

すい

57
なるほど、これがハードボイルドか。犯罪者、みんな〇〇じゃうし・・・・・・。第2弾の猫とアリスから読んでしまったが、何ら支障のないシリーズ第1弾。主人公は女探偵笹野里子。亡くなった夫が残した資料とリボルバーを元に保母から探偵へと鞍替えした変わり者だ。そんな彼女のことだから、依頼主にも犯罪者にも容赦はない。夫の死の真相が解明されるラストの里子が妙に清々しくていじらしく感じられた。2015/05/19

ゆきちん

50
初読みさん。連作短編4つ。女性探偵ゴリゴリのハードボイルド。夫が愛人と心中し、跡を継いだ探偵事務所。残ったのは未払いの事務所家賃と捜査資料そしてリボルバーだけだった…一筋縄ではいかない客に、自称「傲慢で気難しい明朗ぼったくり探偵」そうしちゃう?っていうハードボイルドな結末に痺れ、脇のメンバーのほんわかムードに癒され、雰囲気いいです。主人公の笹野里子。元保母さんとは思えない振り切れっぷりです!続編「猫とアリス」へ2017/03/28

したっぱ店員

46
芦原さん作、女探偵って聞いて、ちょっと人情、ほのぼの系と思ったら大間違い。容赦なくリボルバーをぶっ放す。この体温の低い感じ、始め戸惑ったがけっこう好き。本人のなかなか苦い背景も明らかになり、これからが楽しみ。続きも読もう。2015/04/27

kishikan

46
芦原さんは最近お気に入りの作家で良く読んでいるんだけど、この雪のマズルカ(原題:ハート・オブ・スティール)はちょっと異色の作品。解説にもあるように女探偵が主人公という珍しさや、芦原さんには珍しいハードボイルド。おとぼけた会話の中にピリッと胡椒の効いた作風が僕は好きなんだけど、これはちょっと違うなぁ。といっても、作中の仕掛けは結構鋭くて、ピストルを簡単にぶっ放すシーンがなければ、結構イケテルと思うんだけど。ほんのちょっとだけど「月夜の晩に火事がいて」の山浦歩探偵が電話で、とぼけた会話をするところが好きだな。2012/03/29

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