創元推理文庫<br> 月下美人を待つ庭で―猫丸先輩の妄言

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創元推理文庫
月下美人を待つ庭で―猫丸先輩の妄言

  • 倉知 淳【著】
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  • サイズ 文庫判/ページ数 353p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488421267
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

先輩がいると、この世は不可思議で、たまらなく面白い。

巧みな話術のうちに意外な結論に辿り着く
謎解きの醍醐味あふれる五編を収録

名探偵・猫丸先輩の、気ままなる生活と推理。

電光看板の底に貼り付けられた不規則なアルファベットの文字列、亡き母が残した庭にかわるがわる訪れる悪気なさそうな侵入者たち――風変わりな名前の“先輩”は日頃ふらふらしては、愉快なことには猫のごとき目聡さで首をつっこむ。そして、どうにも理屈の通らない謎も、彼の饒舌にかかれば、ああだこうだと話すうちにあっという間に解き明かされていくから不思議だ。さて、名探偵・猫丸先輩の推理は如何に。

■目次
「ねこちゃんパズル」
「恐怖の一枚」
「ついているきみへ」
「海の勇者」
「月下美人を待つ庭で」

内容説明

電光看板に貼り付けられた不規則な文字列のメモ、夜の庭にかわるがわる現れる悪気なさそうな闖入者たち―猫丸という風変わりな名前の“先輩”は日頃ふらふらしているのに、なにやら事件を見つけては猫のごとき目聡さで首をつっこむ。そして、どうにも理屈の通らない謎も、先輩が得意の饒舌をふるううちにあっという間に解き明かされていくから不思議だ。全五編を収める連作集。

著者等紹介

倉知淳[クラチジュン]
1962年静岡県生まれ。日本大学芸術学部演劇学科卒業。93年、『競作 五十円玉二十枚の謎』への投稿を経て翌94年、『日曜の夜は出たくない』で本格的な作家デビューを飾る。以後、ユーモラスで親しみやすい作風ながら、ミステリとしての完成度にも妥協しない、高いクオリティの作品群を書き続けている。2001年、『壺中の天国』で第1回本格ミステリ大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ち~

27
日常の謎5編。『なぜ?どうして?』を通りすがりの猫丸先輩がサクッと解決。「うん、確かに言われてみると…」と思わせるヒントがアチコチにある。なのに、読み終わってみると「…でも、ホントにそうなのかな?」が心の片隅に残っていたのがまた良い。だって猫丸先輩の“妄言”だもんねぇ。2023/03/29

二分五厘

25
短編集のタイトルが『推測』『空論』ときて『妄言』って…どんどんヒドくなってる(笑)どうしょうもない電子機械オンチ(「こんぴゅうたあの電子頭脳の類いはとんと」)で好奇心は人一倍旺盛、無駄に手際の良いアルバイター、童顔で小柄な三十男、猫丸。彼を先輩と呼ぶ男連中は大抵ヒドい目に遭うような。ちょっとした謎のネタに首を突っ込んでは、それをこねくり回しているうちに突拍子もない真相(めいたもの?)を探り当てる。状況から勝手に推論しているだけで、なんの証拠も無いのに、真実味があるからややこしい(笑)久々に堪能しました。2023/05/13

hnzwd

24
日常の謎に特化していく猫丸先輩シリーズ。見た瞬間に真相に辿り着く切れ味は健在。冗談のような決着にしちゃうのもこのシリーズなら許せるかな。恐怖の一枚、が良かった。そろそろ長編の非日常が読みたいなあ。2023/04/18

bayashi

22
妄言とある通り、筋は通っててスッキリするけどなんか不安は残るミステリ短編5編。久しぶりな猫丸先輩を素直に楽しむべし。でも煙草出すなら吸ってて欲しい。2023/06/22

マッちゃま

19
シリーズ第6弾の5作品からなる短編集。細かいことを気にしない人は本書から入っても大丈夫な作り。やっぱり猫丸先輩シリーズは面白い。一見どうでもいいようなことに見えるけど不可解な謎が提示され、そこにふらりと現れては謎を解き明かしていく去って行く猫丸先輩。いわゆる日常の謎ミステリ。不穏当な結末や逆にほんわかしたオチ、硬軟を取り混ぜた様々な読み味が楽しめました。主に短編での登場が多い猫丸先輩ですが「…の推測」「空論」と続いて今回は「妄言」ときたもんだ。さて次はどんなワードになるんでしょうね。寝言?戯言?つぶやき?2023/04/13

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