出版社内容情報
元警察犬で現在は蓮見探偵事務所の用心棒ならぬ用心犬・マサが、加代ちゃんやその家族、前作で亡くなった高校野球のヒロー諸岡克彦の弟・進也も加わった面々と活躍する、マサの語る事件簿をこれも新装版で。「心とろかすような」、「てのひらの森の下で」、「白い騎士は歌う」、「マサ、留守番する」、「マサの弁明」の五編を収録。
内容説明
用心犬・マサをはじめ蓮見探偵事務所の面々が立ち向かう5つの事件。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mariya926
146
宮部みゆきさんはほとんど読んだと思っていましたが、この本はまだ読んでいませんでした。新装版で新しく出たのですが、新装版は大歓迎です!!図書館でリクエストできるようになるからです。この本の主人公はマサという探偵事務所で飼われている元警察犬です。パーフェクトブルーの続編という感じです。そのマサとご主人様である加代子が事件を解決していきますが、毎回同じパターンではなく、主人公が慰安旅行に行っている間にマサが一匹で解決してしまうのもあります。また宮部みゆきさんが作品の中に登場したのも面白かったです。2020/11/08
タツ フカガワ
50
『パーフェクト・ブルー』の続編は5話の中・短編集、元警察犬マサのキャラが前作より立っていて楽しみました。たとえば「マサ、留守番する」は、蓮実家が旅行中に起きた殺人事件を探偵犬マサが探っていく、ちょっとハードボイルドな趣で、ラストのハラショウの死が切ない。また「マサの弁明」は依頼者が作家宮部みゆきという笑いがこぼれる一編でした。2021/07/12
タカギ
35
新装版で再読。短編が5つ。ちょっと悲しい結末のものが多い。加代子はこんなふうに人間の裏側ばかり見て、つらくなったりしないのだろうか。いや、もちろん、する。事件はつらいものが多いけど、蓮見家やその周囲の人たちはいい人ばかり。どの話も面白いけど、「マサ、留守番をする」が特に好き。『トイ・ストーリー』みたいだな、と私は思ったけど、ずばり『ペット』がこうゆう話なのかな(観てない)。動物たちのお付き合い。ハラショウが可哀想だった。宮部先生、マサたちのお話がまだあるのではないですか。2020/04/21
みなみ
30
探偵事務所に住む元警察犬のマサの目を通して事件の謎を解く連作短編集。人間の言葉を理解した上で、近所の犬や猫に聞き込みをする様子は可愛らしい。一方、描かれる事件は結構重たいものなのでギャップがあった。前作の「パーフェクトブルー」を読んでいなかったけれど、十分楽しみつつ読了。2022/06/29
みさどん
30
読んでなかった続編。探偵事務所の犬マサが物語る連作集。犬も彼の周りの人もさわやかないい人ばかりなのが救いだけれど、宮部さんは人の闇を描くのもうまい。だから、やりきれないような諸家庭の事情がずしんとくる。とどめは近所の犬の顛末。そんな不幸な犬があちこちにいるのだろうと思うとたまらない。最後の締めには、宮部さん自身をやっかいな人のように登場させてあるのがご愛敬だった。2022/01/31
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